働くわたしたちにとって、身近で切実なテーマである「最低賃金」。高知県における新しい最低賃金の姿が見えてきた。
全国最下位からの脱却に向けた一歩
現在、高知県の最低賃金は1023円。沖縄、宮崎と並んで全国最下位の数字である。全国平均の1121円とは依然として開きがある。
しかし、8月28日に高知地方最低賃金審議会が労働局に答申した内容には前進が見られた。
現在の1023円から63円引き上げ、1086円とする案である。改定が実現すれば、8月27日までに新たに決定した都道府県のなかで、最下位の宮崎県を1円上回る。
暮らしを支える63円の重み
この63円という引き上げ額は、昨年度の71円に次ぐ過去2番目の大幅な改定だ。国の中央最低賃金審議会が示した目安である56円を大きく上回った背景には、物価高騰に苦しむ県民の生活を少しでも支えたいという意志が感じられる。
高知労働局の中原慎一・労働基準部長は「最低賃金近傍で働いている方の生活水準が少しでも早く上がっていけば」と語る。
適用は10月下旬から 生活はどう変わる?
新しい最低賃金は、最短で今年の10月29日から適用される見通しだ。
数十円の差に見えるかもしれない。しかし、その積み重ねが家計を温め、ひいては地域の経済を回す原動力となる。
今回の改定が、高知で働くすべての人にとって明るい兆しとなることを期待したい。
