連日続く厳しい暑さの中、夕方以降に活動する「夜活」の動きが富山県内で広がっている。熱中症を避けながら夏を楽しもうと、人も犬も、涼しくなった夜間に外へ繰り出している。

一夜限りのナイトプールに1000人超


今月15日。日が沈み始めた午後6時、魚津市のミラージュランドで、この夏初めての試みとなる一夜限りの「ナイトプール」が開かれた。
記者の手元の温度計で気温は29.3度。日中と比べて日差しがなく、かなり過ごしやすく感じる中、プールには涼しい時間を待っていたかのように多くの人が集まった。訪れた人からは「涼しい」「過ごしやすい」といった声が聞かれた。

この日、日中は6時間の営業で来場者1,000人。一方のナイトプールは午後6時からわずか3時間の営業で、1,000人を超える来場者が訪れ、にぎわいをみせた。ミラージュランドの木村知晴さんは、「今たくさん来ているお客様は、全員夜の部からプールに来ていただいたお客様。夏が非常に暑い日が増えているので、ちょっと涼しくなる夜間の時間帯にいっぱい遊んでもらいたいという思いで企画した」と話す。

学校プールの開放中止も背景に

ナイトプールにこれほど多くの関心が集まる背景には、年々厳しさを増す暑さがある。熱中症のリスクを避けるため、夏休みの学校プール開放を取りやめたり、水泳の授業を屋内のプールへ移したりする動きも出ている。

ナイトプールを訪れた人は、「夏休みは熱中症警戒アラートでプールの開放がほとんど中止だった。夜だと熱中症を気にせずプールを楽しめて嬉しい」と語った。日中に思いきり水遊びができない子どもたちにとって、ナイトプールは待ち望んだ場となっていた。
犬も「夜活」 肉球ヤケドや熱中症に注意


夜間に外出するのは人間だけではない。犬を連れて夜の散歩やドッグランに訪れるオーナーも増えている。

「わんちゃんの広場ohana.」の中澤亜希子さんは、「人のナイトプールも結構はやっていると思うけど、犬も涼しい時間に入った方がリフレッシュもできる」と話す。訪れたオーナーからも「夜ですね。犬が暑がりだから」「肉球がヤケドしないように」といった声が聞かれた。

あらい犬猫病院の荒井靖子院長(獣医師)によると、犬は「大体足裏くらいにしか汗腺がなく、ほとんど汗をかけないので、短時間でも熱中症の症状が出てしまう」という。犬種によって暑さへの悩みも異なり、「ダックスなので足が短く地面からの熱が体に影響しやすいので、なるべく涼しい時間に」と話すオーナーや、「犬種的に走らないとストレスが溜まるみたいで、夜遅くまでやっていて涼しくなってから連れてこられるので助かる」という声もあった。

立山町にある「わんちゃんの広場ohana.」では今年から、暑さを避けるために営業時間を午後1時から午後8時までに延長した。中澤さんは「犬も暑いけど、ドッグランを利用したい人がたくさんいるので」と、延長営業の理由を説明する。
夜のイベント、県内各地に広がる
富山県内では、夜を楽しむイベントが相次いで企画されている。富山県中央植物園では8月21~23日に夜間開園「夕涼み植物園」が開催されたほか、富山市ファミリーパークでは夏限定の「ナイトズー」を開園するなど(今後9/5と9/12に予定)、夜の時間帯を活用したイベントは年々増えている。
厳しい暑さが続く限り、「夜活」の広がりはとまりそうにない。涼しくなった夜間に活動の場を見つけ、思い思いに夏を楽しもうとする人たち、そしてその傍らで一緒に夜風を浴びる犬たちの姿も、今夏の富山の新たな風景となっている。
(富山テレビ放送)

