いよいよ夏本番。連日の厳しい暑さの中、小学生の登下校スタイルに大きな変化が起きている。数年前まではほとんど見られなかった「子どもが日傘を差す姿」が、今や日常の光景となった。富山市のある小学校では、日傘にとどまらずアイスリング、リュックサックまで、熱中症対策グッズが続々と認められている。子どもたちの安全を守るため、学校と家庭が一体となった取り組みが広がっている。

「この夏はなくてはならないもの」 日傘を手に登校する子どもたち


午前7時半、富山市内の小学校前。児童たちが日傘を差しながら登校する姿が続く。1年生の児童は「この夏になってから使い始めた」と話し、別の児童は「少しでも自分の周りの温度を下げてくれる。この夏はなくてはならないもの」と語った。

富山市立堀川小学校では、6年前から夏場の日傘・雨傘の使用を認めている。それ以前は、低学年の児童に対して視界や両手をふさがないよう、雨の日でも傘ではなくカッパを使わせていた。しかし近年の気温上昇を受け、熱中症対策を優先する判断へとかじを切った。現在は7月から9月の期間、傘の使用を認めており、低学年はカッパと日傘を状況に応じて使い分けている。


政二亮介教頭は「低学年はカッパを使うけれども、雨傘や日傘の使用を認めている」と話す。
ランドセルと一緒に「日傘」を購入する家庭が増加

こうした流れはショッピングセンターのランドセル売り場にも波及している。富山市内のランドセル専門店では去年から傘の陳列を始め、入学準備の時期に日傘をランドセルと一緒に購入する家庭が増えているという。


担当者の菅谷内涼太さんは「入学準備のときに『何が必要?』となったとき、SNSなどを通じて子どもは日傘を持っているという広まりがある」と話す。日傘はもはや大人だけのものではなく、子どもの入学準備品のひとつとして定着しつつある。
日傘だけじゃない グッズ・服装・持ち物に大きな変化
堀川小学校が認めている熱中症対策は日傘だけにとどまらない。首元を冷やすアイスリング、スポーツドリンク、塩分タブレットの持ち込みも許可されている。

さらに、登下校スタイルそのものも様変わりしている。夏場は背中に熱がこもりやすいランドセルから通気性のよいリュックサックへの切り替えや、黄色の帽子もより日差しをしっかり遮るツバの大きいタイプの帽子の使用も認められている。
政二教頭は「ここ最近の暑さは本当に厳しくなっていることに併せて、学校としても、今の環境や子どもの実情に合わせながら、対応を柔軟に取り図っていかないと」と語る。
下校前には水筒の確認を徹底 家庭との連携が鍵

同校では下校時に、子どもたちの水筒に水が入っているかどうかを必ず確認し、水分補給の徹底を図っている。

政二教頭は「それぞれの家庭で、熱中症への危険や予防に対しての高まりが、子どもたちの持ち物や登下校の様子にかなりの数で表れてきていると思う」と話す。学校側の柔軟な対応と、家庭側の意識の高まりが相まって、子どもの熱中症対策は着実に進んでいる。
暑さが年々厳しさを増す中、子どもたちが安全に学校へ通えるよう、地域全体で知恵を絞り続ける夏が続いている。
(富山テレビ放送)

