福岡から世界へ!体力測定で発見する未知の才能。まだ本人すらも気付いていない埋もれていた才能が、見つかるかもしれない。

『1000人に1人』という“狭き門”

福岡・春日市のスポーツセンター。子どもたちが体力測定のためのシャトルランの真っ最中だ。夏休み中にも関わらず、多くの子どもたちが体力測定に挑戦していた。

この日、行われていたのは福岡県が2004年から続ける『タレント発掘事業』の測定会だ。

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選考対象は、小学4年生から中学1年生までで、2025年は、学校申し込みを含め約6万6千人の応募があった。

三次まで行われる選考を通過したのは、そのなかから僅か64人しかいなかったのだ。

1000人に1人という狭き門。三次選考を通過すると『タレント生』となり、さまざまな競技を体験しながら自分に合ったスポーツを探すプログラムに参加できる。

中学1年の男子は「自分をよりよく生かせるスポーツが、分かればいいかなと思って」と参加理由を話す。

また小学4年生の母親は「いまサッカーと野球をやっていて、(子どもは)どっちも好きなんですけど、本当は陸上が向いているんじゃないかと親としては思うんですよ。好きなスポーツと得意なスポーツは違うんじゃないかと思って」と話すなど、それぞれスポーツの捉え方は異なる。

測定結果はその場で出て全国平均との比較できるが、平均より優れていることだけが選考基準ではない。

福岡県スポーツ振興センターの樋口靖英さんは「足が遅くても肩が強い、ジャンプ力が高い、何か1つでも秀でているものがあれば、タレント受講生になり得ます。『体育が苦手だから自分には無理だ』じゃなくて、自分の可能性を見つけて欲しいと思います」とエールを送る。

オリンピックメダリストも輩出

20年以上続くこの事業は、世界で戦う選手も育てている。スポーツ振興センターの加隈基嗣さんによると2021年に開催された東京オリンピックで3競技に3人が、2024年のパリオリンピックでは、その3人に加えて5人、合わせて8人が出場を果たしているという。

更に、そのなかでもパリオリンピックのフェンシング女子サーブル団体では、髙嶋理紗選手(27)と福島史帆実選手(31)が銅メダルを獲得し、事業初の快挙を成し遂げた。

これまでに国際大会出場者は74人。全国大会優勝者は104人。福岡で始まった取り組みは全国に広がり『ジャパンモデル』として海外からも注目されている。

自分でも知らない“自分の才能”に出会う

7月28日、北九州市で行われた測定会には、既にタレント生として活動する子どもたちも参加していた。そのなかの1人、中学1年生の吉武音葉さん。

「そこまで運動は得意じゃなくて、参加するのは乗り気じゃなかったんですよ。でも、親から『絶対やったほうがいい!自分のためになるよ』って言われて、やってみたら自分に合っていた」と吉武さんは話す。

また中学3年生の永冨凱理さんはタレント生5年目だ。もともとは野球一筋だったが、プログラムをきっかけにショートトラックとウインドサーフィンに挑戦している。

「世界が広がる感じがして、気分が高ぶるというか楽しいです。将来の夢は、オリンピックで金メダルをとることです」と永富さんは、将来を見詰める。

子どもたち自身も気付いていない可能性を見つけ、世界へ羽ばたく選手を育てる福岡発のタレント発掘事業。未来のオリンピックメダリストがこの体力測定から生まれるかもしれない。

(テレビ西日本)

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