地震発生後初めての週末を迎える熊本県では、現時点でのボランティアについて自粛を呼びかけています。なぜなのでしょうか。
熊本県の木村敬知事は30日夜、ボランティアで県内入りを検討している人に向けて次のように呼びかけました。
熊本県・木村敬知事:
全国から熊本の被災地にボランティアに入りたいと思ってる皆さん、その気持ち本当に温かく温かく受け止めさせていただきます。ただ、こちらは余震も続いています。倒壊した家屋からの人命救助活動も続いていますので、ボランティアぜひ行きたいという方も、いま焦らずにいただいて、態勢が整いましたらぜひお越しいただきたい。
木村知事はこう述べた理由について、現時点で自治体の受け入れ態勢が整っていないことを挙げ、「市町村のボランティアセンターが立ち上がった際には、ぜひ参加してほしい」と呼びかけました。
いつ、どのような支援が求められているのか。
個人によるボランティアをめぐっては、過去の震災でも課題が指摘されています。
2024年の能登半島地震では、土砂崩れなどで路面の状況が悪化し、渋滞が発生。
救急車両も渋滞に巻き込まれていました。
石川県は当時、緊急車両の通行の妨げとなるため、個人による支援物資の持ち込みは控えるよう呼びかけました。
さらに、避難所となった小学校には個人や民間企業から送られた支援物資が山積みになり、仕分けが追い付かない実態が浮き彫りになりました。
支援物資の内容にも課題が残りました。
「要冷蔵商品のため廃棄」と書かれた段ボール。
中には、たまご豆腐などが入っていました。
賞味期限切れの食品が支援物資として届けられていたこともありました。
こうした状況を受け、この避難所では民間からの支援物資の受け入れ停止を余儀なくされました。
山崎夕貴キャスター:
熊本・益城町は、県内の自治体に先駆けて、8月1日にボランティアセンターを開設するということです。
支援を考えている人は自治体のホームページなどで最新情報をご確認ください。
遠藤玲子キャスター:
何か力になりたいという方も多いと思いますが、個人によるボランティアには注意も必要なんです。東日本大震災の際は、福島県では個人からの支援物資をめぐって、衣類やおむつはサイズごとに分けたり、開封しないと中身が分からなかったりと、物資の仕分けに大変な人員と時間がかかったということがあったそうです。
山崎夕貴キャスター:
皆さん、力になりたい、支援をしたいという気持ちの表れだと思いますが、ぜひ態勢が整ってからということを心掛けていただきたいと思います。また、態勢が整ったあとにはなりますが、個人が支援物資を送る際はどういったことに注意しなければならないのでしょうか。
災害ボランティアに取り組む団体「レスキューストックヤード」によりますと、まず「救援物資は在庫処分ではない」ということを心がけてくださいということです。
まだ使えると思って衣類を送ったものが、相手が使ってみたいと思ってもらえるかどうかが重要だということです。
古着ではなく、なるべく新品を送るようにしてくださいとのことです。
また、保管にも処分にもお金がかかるということ。
余った物資は廃棄処分することになりますが、阪神・淡路大震災の際、ある自治体では処分に2300万円かかったそうです。
被災地支援をしているボランティアグループなどが物資の募集をしている場合もあります。
こういった団体に送ることで、品目を絞ってくれたり、仕分けをして被災地で有効的に使えるようにしてくれるということです。
遠藤玲子キャスター:
どんなものが被災地に必要なのか知ることも大切ですし、物資を送りたいと思う方は、個人ではなく団体を活用するのも1つですよね。
山崎夕貴キャスター:
また、熊本県は週末に40度に迫る猛暑が予想されています。熱中症を防ぐための水分補給のコツについて専門家に聞きました。熱中症総合研究所の三宅康史医師によりますと、人は生きているだけで汗や尿、呼気などから1日2.5リットル程度の水分を失うということです。
例えば、体重60kgの場合、水やお茶など、少なくともコップ半分程度を1時間おきに飲むと予防に効果的だということです。こまめな水分補給が必要ということは我々もよくお伝えしていますが、災害の際には飲める時になるべく多く飲んだほうがいいということです。
遠藤玲子キャスター:
自分が今水分が足りていない、それをどのように知ればいいんでしょうか。
山崎夕貴キャスター:
例えば、お手洗いに行くのが億劫で水分を控えてしまうという方もいるかもしれません。なるべく水分を摂取することを心掛けていただきたいのですが、目安としては、「トイレに行く頻度がいつもより空いているな」と感じたら水分が少なくなっている証拠だということです。なるべくその際には水分をとっていただきたいと思います。
週明けは特に暑さが厳しくなる見込みです。少しでも体調に不安を感じた際は、避難所の救護スタッフや周りの人に声をかけるなど、どうか助け合ってこの暑さを乗り越えてください。
