10トンの荷物を積んだトラックが、走行中に最大震度7の地震に見舞われた。「簡単にブレーキが利くわけではない」——それでも65歳のドライバーは冷静なハンドルとブレーキ操作で車両を制御し、大事には至らなかった。そのドライブレコーダーの映像が、被災の瞬間をありありと記録していた。

荷物10トン、走行中に突然の揺れ

7月28日午後4時半前、鹿児島市のセイコー運輸の65歳のドライバーが運転するトラックが、佐賀県の鳥栖から鹿児島へ向けて九州自動車道を走行中だった。搭載していた荷物は10トン。撮影された場所は、熊本の八代インターチェンジ近くの大平山トンネル手前だ。

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緊急地震速報が鳴り響くなか、トラックは揺れながら速度を落としていった。ドライブレコーダーの映像には、進行方向前方で白い煙が上がり、道路の舗装部分にひびが入っていく様子も捉えられている。

「よくこの状態で止まったな」

トラックはひび割れた舗装の手前でなんとか停止したが、隆起した舗装の一部がバンパーに接触した。取り替えのため外されたバンパーを見ると、左側の塗装がはがれ、一部が曲がっていた。

セイコー運輸の鳥部敏雄社長は、「荷物も10トン積んでいるから、簡単にブレーキが利くわけではない。本当に『よくこの状態で止まったな』と」と振り返る。また、バンパーへの接触については「ここにこう当たって」と実際に箇所を示しながら語り、「緊急事態によくこれでおさまってくれたなと」と安堵の表情を見せた。

ドライバーは冷静なハンドルとブレーキ操作で対応し、トラックは走行可能な状態を保った。停止後は指示に従って高速道路を降り、一般道路を通って10時間以上かけて鹿児島市に到着したという。

物流への影響、迂回で2時間以上の遅れ

被災による影響は、運転手一人にとどまらない。地震に伴う通行止めのため、セイコー運輸では現在、福岡方面へ向かう場合に東九州道へ迂回しており、通常より2時間以上余計に時間がかかっている状況だ。物流への影響はしばらく続く見通しで、地域の輸送網への打撃は小さくない。

今回の出来事は、自然災害が突如として日常の物流現場を襲う現実を改めて浮き彫りにした。10トンの荷物を積んで走行中というきわめて難しい条件のなか、ドライバーの冷静な判断が最悪の事態を防いだ。

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鹿児島テレビ
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