全国的に“災害級の暑さ”が続く中、本格的な夏山シーズンを迎えた富士山には、多くの登山客が訪れている。一方で、高齢登山者の遭難・救助も相次いでいるという。
上半身裸の外国人登山者も
22日、全国で最高気温が40度以上の「酷暑日」となる地点が出るなど“災害級の暑さ”が続く中、本格的な夏山シーズンに入った富士山には大勢の登山客が訪れていた。
リポート:
富士山5合目に来ています。太陽が出ていると暑い。きょうは富士山山頂部分がきれいに見えています。

6合目付近では、外国人登山者が暑さに耐えきれず、上半身裸になっていた。

外国人登山者:
暑い。20分後に着るよ。

2025年から、十分な装備を持たない“軽装登山”を防ぐために入山時チェックがあり、男性は上下分かれた雨具などの装備品をバッグに所持していた。

さらに、別の外国人登山者は、「彼女の靴を見てよ。すごいことになったよ」と話すように、登山中にスニーカーが壊れるトラブルに遭遇し、包帯とレジ袋で応急処置をしていた。
平地との気温差に注意
2026年の夏も2025年と同様、富士山では20万人以上の登山者が見込まれる。

一方で遭難も相次いでいて、22日、75歳の男性が疲労のため歩行困難となり、山岳救助隊に救助された。
また、夏山とはいえ、平地との気温差にも注意が必要だ。

2年前の夏に9合目付近で撮影された映像で、体を丸め寒さに耐えていたのは、“弾丸登山”の最中だったインドネシア人グループだった。

その後、1人が低体温症で意識を失った。

山岳救助隊の処置により体調は回復し、全員が無事下山できたという。

夏山での登山は、標高が100メートル上がるごとに気温は0.6度ほど下がるとされていて、5合目と山頂との気温差は、昼間で約9度、夜間では13度近くにもなる。

山梨県富士山観光振興グループ・三枝徹さん:
山頂だとたぶん10℃を下回って、明け方は4℃、5℃とか冬の気温になります。風も強いですし防寒着は必須アイテムと思っていただければ。
疲労で動けなくなり…
一方、富士山登山でイット!が注目したのは、高齢の登山者だ。

リポート:
大きな荷物を持った高齢者の方も登っています。
--おいくつですか?
登山客:
私は72です。
登山客:
私は69です。
やっぱり富士山は日本一ですから、1回ぐらいは登っておかないと。
登山客:
81歳。60歳で定年になってから登り始めたんだけど、85歳までは頑張ります!

こうした中で、高齢者の遭難・救助が相次いでいる。

20日正午ごろ、静岡県警の山岳遭難救助隊が、富士宮ルートの新7合目付近で、疲労により動けなくなった84歳の男性を発見した。

男性を背負い5合目まで搬送した。

また17日には、99歳の女性が救助されている。
転んでけがをし、山小屋で休息をとったが、登山を断念したという。

警察庁によると、2025年の山岳遭難者(3623人)のうち、約半数が60歳以上の登山者だった。
特に80代は5年前と比べ、約1.4倍に増えている。

高齢者はどのような対策を講じて富士山登山に挑むのか。
見えてきたのは体力を意識した備えだった。
69歳:
飲み物は一応ペットボトルを2本持ってきたんですけど、まあそれでも足りないと思いますけどね。若い時と登り方違いますよね。
重たい量でも担げたんですけど、今はもう全然ダメですね。
「酸素不足になりますからね」
高齢者の遭難者が相次ぐ富士山で、山頂を目指す高齢者はどのような対策をとっているのか。
69歳:
山頂の方は10度切るでしょうからね。ダウンは持ってきました。
76歳:
塩ようかんですね、塩分取らないとダメなので。
60歳を超えてから11回の登頂を果たしたという81歳の男性は、次のように注意を促す。

11回登頂した男性(81):
上だと酸素がなくなるから。酸素不足になりますからね。自分の体力じゃダメだと思ったら(登山)やめてほしいですね。
(「イット!」7月22日放送より)

