茨城・鉾田市の大竹海岸鉾田海水浴場は、海岸浸食による砂不足で護岸ブロックが露出し、安全確保が難しくなったため今夏の開設を見送った。地元では観光客減少による影響も懸念されている。
全国でも海水浴場は減少傾向にある一方、千葉市の「いなげの浜」はオーストラリア産の白砂を導入し、砂の流出対策も実施。景観向上と集客増につなげている。
砂不足で人気海水浴場が海開き断念
夏本番に突入し、全国各地の海水浴場で多くの人が楽しんでいる。

しかし、茨城・鉾田市の海水浴場を訪れると、賑わいはなかった。

看板には「海水浴場は開設していません」の文字。
太平洋に面し、およそ1キロにわたる砂浜の美しさなどから「茨城のゴールドコースト」とも呼ばれる大竹海岸鉾田海水浴場。

市はこの夏、海水浴場の開設を行わないことを発表した。
その原因のひとつが「砂」と真ん中に穴が開いた「護岸ブロック」だ。

護岸ブロックは、もともと砂浜に埋もれていたが、“砂不足”の影響で露出。
利用者がつまずく危険性などもあり、市は海水浴場を開設しないことを決定したという。
この決定に、海水浴場近くにある“しじみラーメン”が人気のレストランでは、店の担当者が客足の減少を懸念していた。
鹿島灘海浜公園 小沼拓也さん:
(普段なら)土日には300~400人くらいのお客さんに来ていただけるが、そのうち50~100人くらいは少し減ってしまうのではないか。
「海水浴場の復活」を望む声は多いものの、大竹海岸の“砂不足”は深刻さを増している。

海岸を管理する茨城県によると、以前は川から流れてくる砂の量が豊富にあったが、都市開発の影響で川からの砂の量が減り、海岸の土砂も減少。
2025年は海岸に砂を入れて海開きにこぎつけたものの、投入した砂が流され、2026年はその対策を見送ったのだという。
全国で減る海水浴場 白砂投入で集客アップ
こうした“砂不足”などの影響はこの海岸だけではない。
全国で海水浴場は減少傾向にある。

「日本観光振興協会」の調べでは、国内の海水浴場は1997年に1320カ所あったが、2016年には1111カ所、2025年は966カ所と年を追うごとに減っている。

そうしたなか、千葉市にある「いなげの浜」は多くの人に海水浴場に足を運んでもらおうと工夫を凝らしている。

ビーチのシンボルとなっている「白い砂浜」は、7年前から、オーストラリアの砂を取り寄せて投入したもの。
株式会社ワールドパーク 統括責任者 木村俊孝さん:
オーストラリアの山の砂を採用している。
(海外の)海の砂を入れると、その国の海の生態系に影響があるので、山の砂を選んだ。

「いなげの浜」も、かつては砂の流出に苦しんでいたが、白砂の導入と並行して波の力を抑える工事を行い、砂の流出を防ぐ対策を実施。

株式会社ワールドパーク 統括責任者 木村俊孝さん:
(客は)1~2割増えているのではないか。
若い人たちが夕方SNS用の写真を撮りにきたり、すごく変わったという印象。
(「イット!」7月21日放送より)

