北陸新幹線の敦賀〜新大阪間のルートをめぐり、自民・維新の両党が共通して支持する「桂川案」が最有力となってきた。15日の与党整備委員会で正式決定の見込みだ。富山から大阪までの移動はどう変わるのか、現地の声も交えてレポートする。

与党整備委員会(7月10日)
与党整備委員会(7月10日)
この記事の画像(9枚)

8つのルートが3案に絞られた

北陸新幹線の敦賀から新大阪までの延伸ルートをめぐっては、自民党と日本維新の会でつくる与党整備委員会が8つのルートを再検討してきた。

今月10日の委員会では、自民側が「南北案」と「桂川案」の2案を支持。維新側は「桂川案」と滋賀県の米原駅で東海道新幹線に乗り入れる「米原ルート」を支持した。この結果、候補は3案に絞られ、自民・維新が共通して提案した小浜・京都ルートの「桂川案」が最も有力な案として浮上している。

「桂川案」とはどんなルートか

「桂川案」は、京都駅から西に約5キロ離れたJR桂川駅付近に新幹線の新駅を整備する案だ。

JR桂川駅は2008年に開業した比較的新しい駅で、駅直結の大型商業施設や新しいマンションが立ち並ぶ再開発エリアにある。周辺住民によれば「もともと全部田んぼ。イオンができた」という新興の街だ。

この案が支持される大きな理由のひとつが、京都の住民が懸念する地下水への影響が比較的少ないとみられる点だ。京都駅の地下に新駅を設ける「南北案」と比べ、地域住民の理解を得やすいとされている。

一方で課題もある。桂川駅は京都駅から2駅・約6分の距離にあるため、乗り換えの手間という利便性の問題が指摘されている。富山など北陸方面から京都を訪れる人は、桂川駅で在来線に乗り換えて京都駅や市内中心部へ向かう必要が生じる。現在、桂川駅と京都駅を結ぶ在来線は日中1時間に4本、朝夕のラッシュ時には最大8本運行している。

地元住民の本音「北陸には行きやすくなるけれど…」

現地の住民からは、期待と懸念が入り混じった声が聞かれた。

「北陸には行く頻度は増えるかもしれない」としながらも、「ほかのところ(東京・名古屋など)に行くには結局、京都駅に行かなければならないので、便利さは変わらない」と冷静に受け止める声も。

工事への影響を心配する住民もいた。「正直ちょっと迷惑。交通渋滞が予想されるので事故も多くなると思う。ダンプとか関係車両が何年にもわたって通るでしょうから、専用道路を設けてほしい」と訴えた。

15日に正式決定へ

与党は今の国会の会期末までにルートを決定すると合意しており、15日に開かれる整備委員会で正式に決まる予定だ。

富山県など北陸にとって、新大阪延伸は長年の悲願でもある。どのルートが選ばれるかによって、大阪や京都へのアクセスのかたちは大きく変わる。15日の委員会の行方を注目したい。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
富山テレビ

富山の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。