プルサーマル発電は、いわゆる国策として進められてきた「核燃料サイクル」の重要な柱となっています。
そこで改めて「核燃料サイクル」の現状と課題をおさらいしておきたいと思います。

プルサーマル発電の実績がある関西電力の高浜原発。
2013年、使用されるMOX燃料が運び込まれました。

MOX燃料は、原発で使用した核燃料からプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜて作られます。
「核燃料サイクル」は、こうした使用済み核燃料の「再利用」を目指すエネルギー資源の再循環計画でかねてから国策として進められてきました。

全国では、2030年度までに少なくとも原発12基でプルサーマル発電の実施が目指されていますが、現時点で発電実績があるのは関西電力の高浜、四国電力の伊方、それに九州電力の玄海の3原発にある4基だけです。

なぜ広がりを欠くのか…核燃料サイクル政策が専門で、島根県の原子力安全顧問も務める明治大学の勝田忠広教授に聞きました。

島根県原子力安全顧問明治大学法学部・勝田忠広教授:
いくら国の政策として進めたいといったとしても、基本的にはMOX燃料は高いものですから、電力会社としては、経済合理性という見方から言うと、ほとんどメリットというのはないと思われます。

さらに問題なのは、核燃料サイクル自体が確立されていないこと。
青森県六ケ所村にある国内唯一の「核燃料サイクル施設」もいまだに完成せず、使用するMOX燃料は輸入している状態です。
さらに使った後のMOX燃料は、従来のウラン燃料に比べてその扱いが難しく、再処理の技術もまだ確立していない現状です。

島根県原子力安全顧問明治大学法学部・勝田忠広教授:
核燃料サイクル政策を強引に進めることによって、より複雑になって、不安定になってるというふうに思う。言い方厳しいかもしれないが、核燃料サイクルの現状、政策の現状は、政府が現実から目を背けるだけに使っているような、机上の空論にも過ぎないものになってしまってるというふうに考えている。

勝田教授が“机上の空論”とも指摘する「核燃料サイクル」。
その柱となるプルサーマル発電が今、島根原発2号機で行われようとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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