鹿児島市の認定こども園で当時2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけたとして、殺人未遂などの罪に問われている元保育士・笹山なつき被告(23)の裁判員裁判が、7月7日に鹿児島地裁で開かれた。検察側は懲役12年を求刑。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求め、最大の争点となっているのは「殺意の有無」だ。判決は7月16日に言い渡される予定である。

「生きた心地がしなかった」 被害男児の母が涙ながらに語る

冒頭、被害を受けた当時2歳の男の子の母親が声を詰まらせながら事件当時の心境を語った。

「病院で処置を受けている間、1秒1秒長く感じて、生きた心地がしなかった。どれほど怖い思いをしたのか心配で涙した」

わが子の命が危険にさらされた瞬間の恐怖と苦しみが、法廷に静かに響いた。

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事件の経緯 こども園で何が起きたか

笹山被告は2024年6月、当時勤務していた鹿児島市の認定こども園において、当時2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけ、全治1カ月のけがを負わせた。さらに、当時1歳の女の子の鼻を木製の棚の角に打ち付け、全治7日のけがをさせたとされている。

笹山被告はこれまでの裁判で「殺意はありませんでした」と容疑の一部を否認しており、殺意の有無が本裁判における主な争点となっている。

検察と弁護、それぞれの主張

検察側は、カッターナイフがもう少し深く、またはズレていたら大量出血で男の子が死ぬ危険性が高かったと指摘した。また、子どもの皮膚は大人よりも弾力があり、傷つけるには強く押しつける力が必要であることを根拠に、「狙って傷つけたものであり、殺意があった」として懲役12年を求刑した。

弁護側はこれに反論する。使用されたカッターナイフは手のひらサイズの超小型であり、殺傷能力は低いと主張。さらに、犯行後に笹山被告が自ら止血を行い、119番通報をした行動について、「想定外のことが起きてとっさに男の子の命を守る行動をとったもの」であり、殺意はなかったとして執行猶予付きの判決を求めた。

判決は7月16日 裁判員が判断を下す

本件は裁判員裁判として審理されており、判決は7月16日に言い渡される予定だ。

保育の場という、子どもたちにとって最も安心であるべき空間で起きたこの事件は、地域社会に大きな衝撃を与えた。子どもを預ける現場の安全性への信頼が問われる事件として、社会的な注目が続いている。

【動画で見る▶男児(当時2歳)の首を切りつけた元保育士に懲役12年求刑 検察側「殺意があった」【鹿児島】 】

鹿児島テレビ
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