宮崎県警では、5月からオフィスカジュアルが導入されました。導入には、警察という堅いイメージを払拭し、若い世代に選ばれる職業を目指すという狙いがあります。
午前8時の宮崎県警察本部。警察官や職員が、ポロシャツやTシャツ姿で通勤してきます。
濃いブルーのポロシャツに、チノパンで出勤してきたのは、高井良浩本部長。模様入りの革靴を合わせた、カジュアルなスタイルです。
宮崎県警はこれまで、ノーネクタイにワイシャツ、スラックス、革靴のクールビズを導入していました。今年5月からはポロシャツやTシャツ、ブラウス、チノパン、スニーカーの着用も認められ、自由度が高まりました。
対象は、県警本部や警察署で働く、私服警察官と行政職員です。導入から1カ月あまり、反応は…
(警察官)
「最初は違和感があったのですが、今では周囲にもどんどん浸透してきているので、これが日常というか、自然な形で出勤しています。上司もこういう服装で勤務することが多いので、声かけのしやすさにつながっていて、仕事のしやすさにもつながっています」
(警察官)
「服装的にも涼しげで、雰囲気も色々な色合いもあって、とても職場内も明るくなっていると思っています」
一方で、ワイシャツ姿の警察官も…
(警察官)
「きょうは外部の方とのミーティングなどもあるので、クールビズということで着ています。私も普段はオフィスカジュアルですが、その場に合わせて格好を変えています」
取り組み進める担当者も、手応えを感じているようです。
(県警警務課 砂地政則統括官)
「世間の考え方や、時流の流れを取り込んだ形になります。自転車通勤の方など汗をかきやすい方は、『ワイシャツがベタベタくっついていたのが、ポロシャツだったら快適になった』や、『ワイシャツのアイロンがけをしなくてよくなった』など、こまごました喜びの声も上がっています」
オフィスカジュアル導入の狙いについて、高井本部長は…
(高井良浩本部長)
「気候的なものも含めて、効率的な勤務を行うためにビジネスカジュアルを導入した。副次的な効果として、警察を職業として選択してもらう若い方が増えるといいと思っている」
高井本部長が目指す効果としてあげた「人材確保」。
県警によりますと、採用試験の受験者数は年々減少しています。10年前の2016年度は429人いましたが、昨年度は144人と、およそ7割減少しました。競争倍率も、4.4倍から1.7倍にまで低下しています。
高井本部長は、特殊詐欺やサイバー犯罪の増加など、治安情勢の変化には「多様な人材が必要」と強調します。
(高井良浩本部長)
「一つの手法として、ビジネスカジュアルをやっている。警察というのは、必ずしもお堅い組織だけではない、というところをわかっていただければ。警察が一生の職業にする選択肢にすら入っていなかった方にも、こういう選択肢があることに気づいてもらい、警察を目指してもらうことが、激動する治安情勢に対応するには必要」
低迷する受験者数に歯止めをかけ、優秀な人材の確保で治安情勢の変化に対応しようとする警察。堅いイメージの払拭から始めようというオフィスカジュアルが、徐々に浸透しつつあります。
