このグラフは、宮城県が集計した2020年度から2024年度までのそれぞれの月のクマの目撃件数の平均値です。
そしてこちらが、2025年度の目撃件数です。夏から秋にかけて例年を大きく上回り、10月は1239件でした。
そして今年、すでに去年を上回り4月には140件、5月は312件、6月は17日の時点で例年や去年を上回る177件でした。

こうした目撃件数の急増を受けて、「クマへの注意を呼びかける県の基準」が変更され、19日から運用が始まります。

変更のポイントはふたつ。「特別警報」の新設。「市区町村単位での発表」です。

まずは最大級の警戒を呼びかける「特別警報」についてです。
ひと月の目撃件数が過去5年間の平均値の3倍以上になった時、また、クマによる死亡事案が発生した時、加えて、狭いエリアで人身被害がひと月に2回発生した時に、市区町村の単位で発表されます。
さらに、7月17日まで延長が決まった出没警報、そして、注意報もこれまでは県内全域での発表でしたが、同じ市区町村の市街地で目撃が集中した場合などは、市区町村単位で細かく発表し、注意喚起の効果を高める考えです。

特別警報が発表された時に私たちが求められることをまとめました。
まずはクマの目撃場所付近への「外出自粛」。
児童生徒の送り迎えなど、「登下校時における配慮」。
開催時期の変更を含めた「野外行事でのクマ対策の徹底」など、より強い要請が県から出されます。
罰則の規定はありません。県の担当者は県民ひとりひとりが自分事として受け止めて対策を講じてほしいと話しています。

宮城県自然保護課 尾形めぐみ課長補佐
「これまで通り注意喚起を行ってきたが、それでもなお市街地に近づいている状況があり、一歩踏み込んだ対策をとらなければならず、県民の皆様にも影響があるが、人身被害が起きてからでは遅いため、それを防ぐために協力をいただきたい」

今回の県の基準の変更について、専門家は、クマとの遭遇のリスクを減らすのに有効だとしつつ、より客観的な判断を行うためのデータ収集が必要になると指摘します。

石巻専修大学 辻大和教授
「そもそも今、宮城県にクマが何頭いるかすら分かっていない状況であり、判断基準となる前提となる科学的データが足りない。(クマの出没情報は)商売やっている人にとっては不利益を生じるなどのリスクもある、クマだという判断ができる手段・手法も開発する必要がある」

県はホームページでクマ目撃情報マップを公開していますし、仙台放送の特設ホームページでも、確認することができます。
私たちも細かく情報を確認しながら、身を守ることが必要になります。

仙台放送
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