神奈川・川崎市で、約8年にわたり運河に放置されてきた元遊覧船の強制撤去が始まった。船は強風の影響で傾いて浸水し、横倒しになる危険も出ていた。市は繰り返し移動を指導してきたが、運航会社は応じなかったという。撤去には3300万円以上かかる見込みだ。
かつての遊覧船が放置の末に強制撤去
神奈川・川崎市の工場地帯で15日、異様な雰囲気を醸し出していたのは、まるで海賊船のような船だ。船は傾いて運河に浮かんでいた。
ピンクや青で派手に装飾された海賊船のようなこの船は、かつて遊覧船として活躍していた「アニバーサリークルーズ号」だ。
近くで働く人は、「突然現れたんです。8年くらい前だと思う」と振り返っている。
船着き場に遊覧船が現れたのは、2018年だった。それから約8年間にわたり、この場所に放置され続けている。
川崎市は何度も船を移動させるよう指導をしてきた。ところが運航会社は費用不足などを理由に応じてこなかったという。
そうしたなか2025年、強風の影響で船が傾いたことで1階部分が浸水し、まるで座礁した“海賊船”のようになった。
近くで働く人に最初からあれほど傾いていたのか尋ねると、「(最初は)なってなかった。だいぶ沈んでいますよね」と現状を語っている。
強制撤去に理解も…寂しさの声
長年の放置により、船は激しく劣化している。
このまま横倒しになる危険もあるため、市は行政代執行による船の強制撤去を決定した。撤去にかかる費用は約3300万円に上る見込みで所有者らに請求するという。
川崎市はイット!の取材に対し、「指導に従って撤去や売却等を進めてほしかった。大変残念でならない」とコメントしている。
船の撤去が始まる前、近隣で働く人は「寂しいような。違法だったらしいので、仕方ないかな」と語った。
残してほしいかと尋ねると、「ちょっとありますね。でもああなっちゃうと無理でしょうね」と率直な意見を述べていた。
別の人は、「でも、色々問題あるんでしょうね、あそこ荷下ろしするのにも邪魔なんでしょうね」と話していた。
撤去作業はきょう17日から始まっている。
(「イット!」 6月16日放送より)

