ちなみに、ここでの帰宅困難者は、以下のように定義されています。

“帰宅困難者=発災当日の夜24時までに家に帰れなかった人”

後々の調査で、半数程度の人が職場などに留まらず、ゆっくり歩いて帰宅したことがわかりました。

先述した通り、東京都では職場や安全な場所に留まることが推奨されていますが、東日本大震災では徒歩帰宅をする人が多くいました。その理由は、東京都で観測された最大の揺れが「震度5強」だったからだと考えられます。

(イメージ)
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震度5強は、ビルや家屋が損壊するほどの揺れではありません。東京都内の火災も30件ほどで収まりました。

また、あの日の首都圏は電話回線がパンクしてつながりにくかったものの、インターネットを通じて家族や知人の安否を確認できました。そのため、多くの人が比較的冷静で、徒歩帰宅をしても大きなトラブルや事故が起きなかったのだといえます。

ここで重要なのは、東日本大震災の首都圏は「震度5強」だったから、遠距離でも歩いて帰宅できたということです。

震度6強~7の地震が起きた場合

帰宅困難者が取るべき行動は、震度や被災状況などによって変わります。

仮に、首都直下地震で「震度6強~7」の揺れが起きた場合、東日本大震災のときの首都圏と同じような行動が取れるとは限りません。次のような被害が想定されるからです。

・建物の倒壊
・電気、水道、ガスの供給停止
・電話やインターネットなどの通信障害
・土砂災害、火災、津波

職場が入っているビルが倒壊し、家族の安否が確認できないとしたら、多くの人は「とにかく家に帰ろう」「子どもを迎えに行こう」と思うはずです。私も同じように感じると思います。