7月に秋田県内で開かれる全国高校総合文化祭(あきた総文2026)。その舞台に挑む、鹿角高校伝統芸能同好会にスポットを当てます。
ある日の放課後、鹿角市の十和田市民センターに響く太鼓と笛の音。
練習しているのは、鹿角高校伝統芸能同好会です。部員は1、2年生合わせて6人で、地元に伝わる「毛馬内の盆踊」に取り組んでいます。
「毛馬内の盆踊」は毎年8月に鹿角市十和田毛馬内で行われ、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産にも登録されている県内を代表する伝統芸能です。
この踊りを高校生たちが受け継ごうとしています。
鹿角高校伝統芸能同好会・青山海翔部長:
「伝統を受け継いでいく人数がだんだん少なくなってきているので、毛馬内の盆踊に多くの人が参加してほしいと思っている」
踊りには、大太鼓と笛のおはやしに合わせて踊る「大の坂」と、歌だけで踊る「甚句」があり、どちらもゆったりとした振りで踊るのが特徴です。
にぎやかな祭りでありながらどこか厳かで、見る人を引き込む独特の雰囲気があります。
部員たちもその空気感を出すことに苦労しています。
鹿角高校伝統芸能部同好会・榊優羽副部長:
「ずっとやっていてもなかなか取れないリズムがあったり、踊りながら歌っているのでペースが乱れたり、全部が乱れてしまう」
踊りを覚えることは、地域を知ること。そして、伝統を未来へつなぐことです。
地域の住民にとっても同好会は大切な存在となっていて、練習には「毛馬内盆踊保存会」のメンバーが毎回指導に訪れています。
毛馬内盆踊保存会・馬渕大三会長:
「伝統芸能を引き継いでくれる若手がいるのは、ものすごく励みになっている。みんな明るくて楽しいと言いながら集まっているので、子供たちも充実しているのではないかと思う」
そして2026年、同好会にとって大きな舞台が待っています。
夏に県内で開かれる全国高校総合文化祭。本番を前に、生徒たちの練習にも一段と力が入ります。
榊優羽副部長:
「どんどん毛馬内の盆踊をやる人が減っている。私たちの同好会も人数は少ないが、その中でも技術を高めてみんなが楽しくやって、自分が思った通りの披露ができたらいい」
地域に受け継がれてきた静かで優雅な盆踊り。その輪の中にはいま、高校生の姿があります。
受け継がれてきた踊りをただ守るだけでなく、自分たちの表現として全国の舞台へ。
鹿角高校伝統芸能同好会の挑戦は、地域の伝統を未来へつなぐ確かな一歩となりそうです。