そんな大津湯に最近新たな仲間が加わった。キジトラの金ちゃん(1歳)だ。
きっかけは2025年6月、お客さんから保護猫の相談を受けたこと。当初は一時的に預かる予定だったが、「かわいすぎて『私がお母さんになります!』って言っちゃいました」と米谷さん。そのまま番台猫として迎え入れることになった。
甘え上手な金ちゃんは、人気も急上昇。そんな状況に福ちゃんはというと…。
「やきもちを焼いてるのか、以前よりも甘えたがりになりました(笑)」
米谷さんはそんな2匹の関係性がよく分かるエピソードについて教えてくれた。
金ちゃんは来たばかりのころ、かみ癖が強く、お客さんをかんでしまうこともあった。
その時、福ちゃんが「シャー」と金ちゃんをたしなめるように鳴いていたという。
また、米谷さんが金ちゃんにお客さんをかまないよう、注意した際には…。
「福ちゃんが私の足をカプッてしてきて。今まで一度もそんなことはなかったんです」
まるで金ちゃんをかばうかのような素振りを見せたという福ちゃん。2匹の間には、先輩と後輩の確かな絆があるのかもしれない。
銭湯に興味を持つきっかけに
誰もが気兼ねなく、ふらっと温まりに来れる「敷居の低い銭湯」でありたいという思いから、年中無休を貫く大津湯。
その中で福ちゃんと金ちゃんは、大きな役割を担っていると米谷さんは言う。
「銭湯に関心がない人に興味を持ってもらう、一つのきっかけになっていると思います」

町から「ゆ」の灯りが消えつつある中、大津湯ののれんの先では、きょうも変わらず2匹の番台猫がお客さんを出迎えている。
(画像提供:大津湯)
