宮崎市の公立中学校における部活動が、大きな転換期を迎えている。市は「MIYA活」と銘打ち、2030年までに部活動を地域へ完全に移行させる方針を打ち出した。生徒数の減少や教員の負担増という深刻な課題を背景に、地域社会全体で子どもたちのスポーツ・文化活動を支える新たな仕組みづくりが始まっている。説明会で見えてきた現状と、保護者たちの本音に迫る。

「MIYA活」本格始動に向けて

宮崎市が開いた説明会には、学校関係者や保護者などが集まり、指導者になるための条件や認定地域クラブの立ち上げ方、そして会費や指導者の時給など、今後の方針が説明された。

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 宮崎市では7つのエリアに分け、エリアごとに認定地域クラブを立ち上げ運営していく。そのエリアごとには、3~5つの中学校が含まれる。

佐土原中など3校、住吉中など3校、高岡中など4校、宮崎東中など4校、大淀中など3校、赤江中など3校、清武中など5校だ。

今後のスケジュールは、2026年11月からは休日の部活動を、2027年からは順次平日の部活動を地域クラブでの活動へ移行させ、2030年には休日・平日ともに認定地域クラブへの完全移行を目指す。

「学校から地域へ」という大きな方針転換に、会場では質問が相次いだ。

参加者からの質問:
指導が2、3人と複数人になったときは報酬はどうなる?

宮崎市教育委員会学校教育課 部活動地域展開係 道久綾係長:
活動する生徒数に応じて指導者数も検討していこうと考えております。

部活動の地域展開の背景には、生徒数の減少と教員の負担の2つがある。2023年のアンケートでは、宮崎市の中学校教職員の76%が「部活動を負担に感じている」と回答した。負担に感じる主な理由は、専門外の指導や時間確保の厳しさなどである。

本郷中学校 石井豊久校長:
本校は生徒数が多いので今はなんとかなっているが、競技によっては極端に(生徒が)少なくなっているので、同じような課題はある。

バドミントン部の顧問:
(教員と部活の顧問の両立は)大変は大変。時間的に制約を受ける。ただ子供たちと学校でも触れ合い、部活動でもふれあいということで、成長の過程で関われるということでは、部活動は貴重な時間であるかなと思う。

 認定地域クラブの発足には、「保護者会による立ち上げ」「競技団体・文化芸術団体による立ち上げ」「総合型スポーツクラブによる立ち上げ」など、5つの方法がある。

生徒の環境変化が最小限に抑えられると期待されているのが「保護者会による立ち上げ」だ。

野球部員の保護者:
子供たちがやりたいスポーツを、指導者がついて指導してもらう、大会にも出られるという状況はしっかり作っていただきたいと思う。中には複雑な思いを抱く保護者も…


どうすればいいんだろうと混乱している。保護者会として自分たちだけで決められることではなく、他の中学校のこともあるので、いろんな話し合いが必要だなと。子供たちの考えも聞かないといけない。

また、重要になるのが、指導者をどう確保するかだ。指導者の立場で関わることを検討する保護者もいた。

指導者を検討する保護者:
娘が次は中学生になるが、このエリアでバレーボールクラブがないと不安に思っているという話を聞いて、自分はバレーボールの経験があるので、立ち上げるのにどうしようかなと伺った。

フィットネススタジオを経営する保護者:
ストレッチとかプラスアルファの部分で、ヨガなどそういうところで関われたらと思っている。

 宮崎市教育委員会学校教育課 部活動地域展開係 道久綾係長:
将来的には小学生から大人の方たちも一緒にできる、多世代が交流できるようなシステムになるといいなという風に考えている。

生徒の「やりたい」を地域で実現し、将来的には多世代が交流できる環境を目指す「MIYA活」。制度の完全移行まで残り4年という期間の中、指導者の確保や保護者間の調整など、解決すべき課題は少なくない。

宮崎市は今後、エリアごとの説明会や特設サイトを通じた丁寧な情報発信により、市民の理解と協力を得ながらこの大きな改革を推進する考えだ。

(テレビ宮崎) 

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