6月末から続いた大雨で、農作物への被害が出ているところがある。暑さの影響も心配されるなか、福岡県内のナシ農家を取材した。

実がぱっくりと割れてしまう『裂果』

6月下旬から、県内で降り続いた大雨。平年の約1,5倍の雨が降り、各地で浸水や土砂崩れなどが相次いだ。梅雨明けはしたものの、その爪痕はあとをひいている。

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朝倉市で80年続く『林農園』。木には、8月には収穫を迎えるというナシの実が、大きく育ちつつある。

たわわに実った林農園のナシ(福岡・朝倉市)
たわわに実った林農園のナシ(福岡・朝倉市)

しかしよく見ると、ぱっくりと割れてしまっている実も確認できる。「今回は特に雨が多かったので…」と『林農園』代表の林誠吾さんが指差すのは、傷ついたナシ。実に水分が急激にまわったことで破裂してしまう『裂果』という現象を起こしていた。

農園では、6月末からの大雨で1000個以上が割れてしまったという。割れたものの多くは『幸水』や『豊水』などの品種で、贈答用やお盆用などで収穫を待つばかりだった。

林さんは「急にドンと雨が降ったんで、実が割れ始めた。裂果はどうしようもないから、仕方ないんですけども、やっぱり残念だな、っていうのが一番の思いですね」と肩を落とす。

福岡県の2023年度のナシ出荷量は約3.600トン。出荷量は年々減少傾向にある。

大雨に続く猛暑で『高温障害』に

梅雨が明け、暫くは大雨の心配もなくなり、一旦は胸を撫で下ろした林さんだが、新たな懸念が生じた。

それはこのところの高温だ。気温が35度以上になる猛暑日が続くと、今度はナシの実が柔らかくなってしまう『高温障害』が出てくるのだ。

「ナシの実が透明になったりとか、もう出荷できない状況になって、去年はものすごく被害を出した状況ですね。収穫量が3~4割減、っていうところでした」(『林農園』林誠吾・代表)。

最近、10年ほどは、毎年のように大雨や高温などに悩まされている状況で、気温がより低い山の上に栽培地を移すなどの対策もとっているという。

「ナシの栽培環境もですね、本当に悪くなってきています。いろいろ土作りとかをしっかりして、おいしいものを作ってですね、待ってるお客さまがいらっしゃいますので、その方たちのためにもですね、しっかり梨作りは続けていきたいな、と思ってます」(『林農園』林誠吾・代表)。

天候に大きく左右されるナシ栽培。より多くの収穫に繋げるべく生産者の油断できない日々が続く。

(テレビ西日本)

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