現役監督の逮捕という前代未聞の事態。娘との間に一体何が?
そして、涙ながらに語ったチームへの思いとは。

26日、午前11時40分過ぎ、読売巨人軍の指揮官は神妙な面持ちで現れました。

巨人・阿部慎之助監督(47):
私の家族のトラブルで 多くの野球ファンの方、そしてプロ野球関係者の方、会社に多大なご心配とご迷惑をかけました。そして伝統ある巨人軍という監督の名も汚してしまって、とても深く謝罪したい気持ちでいっぱいでございます。本当に申し訳ありませんでした。

プロ野球、巨人の阿部慎之助監督は25日の夜、同居する18歳の娘に押し倒すなどの暴行を加えた疑いで現行犯逮捕され、その後、釈放されました。

そして26日、謝罪会見に臨んだ阿部監督は、巨人軍の監督を辞任することを明らかにしたのです。

巨人・阿部慎之助監督(47):
けさ、(巨人の)山口オーナーにお会いして、それを受理していただきました。

阿部監督は終始神妙な面持ちでしたが、感情があふれ出たのはチームメートの顔が頭によぎる「これから戦いが残っているチームへの思いは?」という質問でした。

巨人・阿部慎之助監督(47):
いや…すみません…。こういう形で去るってことは、本当にご迷惑をかけているなと思います。

現在47歳の阿部監督。
2000年にドラフト1位で巨人に入団すると、400本塁打2000安打を達成するなど打てる捕手として活躍しました。

現役引退後の2024年に監督に就任しましたが、2025年まで2年連続で日本一を逃しています。

優勝を狙う2026年のスローガンは「前進 ~GIANTS CHALLENGE~」で、阿部監督はチームが一丸になるチャンスと意気込みを示していました。

しかし今シーズンの巨人は現在、24勝22敗で3位。
22日の金曜日から3日間行われた阪神戦では3連敗し、今シーズン初めての4連敗となりました。

そんな中、起きた今回の事件。

25日午後7時過ぎ、東京都内の児童相談所から110番通報が入り、午後8時前阿部監督は現行犯逮捕されました。

警視庁によりますと、阿部監督は東京・渋谷区の自宅で娘の胸ぐらをつかみ、押し倒したといいます。

けんかをしていたのは18歳の娘とその妹で、阿部監督は当時、「姉妹げんかをしていて、『静かにしろ』とやめさせようとした。静かにさせようとしたらカッとなった」と説明し、けんかの仲裁に入ったと容疑を認めていました。

また、警視庁によりますと当時、阿部監督は酒を飲んでいたといいます。

26日午前0時過ぎに釈放された阿部監督。
車の中では黒いマスクを着けていました。

一夜明け、読売新聞の本社で行われた謝罪会見では、暴行を受けたという娘からの手紙を代理人弁護士が読み上げました。

娘からの手紙には「家庭内の事にかかわらず大変な報道になってしまったこと、大変申し訳ございません。これは私の意思で書いております。まず暴力に関しましては、殴る・蹴るといった事実はございませんでした。報道では、殴られたなどとありますが、私の過度な状況説明によって、報道内容が事実と異なってしまったことについては、明確にお伝えさせていただければと思っております」と書かれていて、殴る蹴るなどの暴力について否定しました。

続けて、本人ではなく児童相談所が通報した理由について、「父とこのような大がかりなけんかというのは初めてのことであり、チャットGPTに相談した結果、『匿名で相談できる児童相談所というのがありますよ』という形での説明書きがなされ、それでお電話をさせていただきました。『どのようにすればいいかわからない』といった形を児童相談所の職員にさせていただいたにもかかわらず、どうしたらいいかといった私自身の意向が聞かれる事はなく、警察に通報されるという形になってしまいました。警察が来て一番驚いているのは自分自身ですし、父が警察に連行された姿を見て、目前で私は泣き崩れてしまいました。皆さまをお騒がせしてしまい、このような大事になってしまったことにつきましては、深く反省をしております。大変申し訳ございません」と説明しました。

そのうえで、けがなどはしておらず、父の阿部監督とは仲直りしていることを伝えました。

会見の終盤涙が止まらなかった阿部監督は、「ありがとうございました」と深くお辞儀をしてその場を去りました。

監督不在となった巨人は、26日から橋上秀樹コーチが監督代行を務めるということです。

そして、プロ野球は26日からシーズン前半戦の山場となる交流戦がスタート。
東京ドームでは投打のベテランコンビ・坂本勇人選手や田中将大投手が言葉を交わしていました。

東京ドーム周辺では、交流戦初日ということで多くの野球ファンが東京ドームに向かって歩いていました。

今回の事件について、野球ファンはどう受け止めているのでしょうか。

巨人ファン:
暴力したのは良くないことなので、けじめということで退任(辞任)してもらって良かった。

野球ファン:
お酒入ってるからといって、いくらなんでもやりすぎではないかと思う。監督としては失格ですね。

ベイスターズファン:
阿部慎之助が好きなので、見たいなと思ってきた。小さい頃からヒーローだったので、きょうもそれも見に来ていた。朝に聞いて、ちょっと悲しくて…。

巨人ファンからは「厳しい時代なので仕方ないかな。正直、謹慎期間をつくって、そこから復帰でも良かったんじゃないかな」「球団のイメージを守らなあかんというのもあると思うが、そこまでするべきかなと正直思いました」と、阿部監督を擁護する声も聞かれました。

26日午後3時すぎ、監督代行を務める橋上コーチが取材に応じ、「全力を尽くして戦っていこう」と選手に伝えたことを明らかにしました。