娘への暴行容疑で逮捕・釈放された阿部監督。
一夜明けて辞任が発表されましたが、当時の状況が明らかになってきました。
フジテレビ・上法玄解説委員と見ていきます。

読売ジャイアンツの現役監督の逮捕に発展した今回の事件ですが、改めて状況を整理して見ていきます。

25日夜、阿部監督は姉妹同士のけんかを止めようとした際に暴行したとみられています。
その後、18歳の娘が「父から暴行を受けた」と児童相談所に連絡しています。
それを受けて午後7時過ぎ、児童相談所は警視庁に通報。
午後8時前には阿部監督が暴行容疑で現行犯逮捕されました。
そして日付が変わる午前0時ごろに釈放されたという流れです。

26日、会見の中で娘の手紙が読み上げられましたが、その中で、娘は生成AIに相談し、その回答に沿って児童相談所に連絡・通報していたことが分かりました。
さらに、通報した際は「父親から暴行を受けた」という説明でしたが、実際には殴る蹴るなどといった事実はないとしています。

榎並大二郎キャスター:
手紙の中では、「警察が来て一番驚いているのは自分自身」というコメントもあったわけですけれども、上法さん、警視庁はなぜ阿部監督を逮捕したのでしょうか?

上法玄解説委員:
25日午後7時過ぎ、「虐待があった可能性がある」との児童相談所からの通報で警察官が現場に行き、通報から1時間後に逮捕に踏み切っているわけですが、そのスピード感から考えますと、児相からの通報を警視庁が非常に重くとらえた節があるといえると思います。
また、逮捕から4時間後に釈放したことを考えますと、被害者と同じ家に帰すわけですから、逮捕後の調べで、日常的な虐待がなかったことや、再び被害者に対して暴行に及ぶ危険性がないと比較的すぐに判断できたこともうかがえます。

榎並大二郎キャスター:
スピード感からそういうことも読み取れるわけなんですね。逮捕後に阿部監督からアルコールが検知されていますが、この点はどうみればいいでしょうか?

上法玄解説委員:
一般論になりますけど、酩酊(めいてい)している・していないにかかわらず、話が事実とかみ合わないとなった場合は証拠隠滅の恐れありとして逮捕される可能性があります。今回の逮捕はアルコールとは関係ないということです。

遠藤玲子キャスター:
殴る蹴るなどはなかったということですが、それでも暴行容疑でという適用になるのでしょうか?

上法玄解説委員:
暴行というのは、胸ぐらをつかむ、腕をつかんで引っ張るなど、物理的な力が及んでいるが幸いなことにけがをさせないで済んだ場合に適用される罪名です。けがはなかったために、この容疑での逮捕となったと。

遠藤玲子キャスター:
けががあると傷害になるわけですね。

山崎夕貴キャスター:
今回のケース、娘さんはChatGPTに相談したうえで児童相談所に連絡したということですが、今回のようなケースは児童相談所の担当ということになるのでしょうか?

遠藤玲子キャスター:
改めてですが、「児童相談所」は児童福祉法に基づいて設置される行政機関のことです。原則18歳未満の子供に関する相談や通告を受けて専門スタッフが必要な支援を行う機関ですが、必要に応じて児童相談所から警察に連絡したり、警察から児童相談所に通告といったように双方で連携を取ることもあるということです。

山崎夕貴キャスター:
必要に応じてということですけれども、今回はなぜ児童相談所は警視庁に通報したんでしょうか?

上法玄解説委員:
もともとの通報内容から、事件性が強く疑われたということに尽きると思います。事件性があると児相が判断した場合は、もはや事件であれば児相は対処できませんから、事件の専門機関である警視庁に通報という流れは自然だったのかなというふうに思います。

榎並大二郎キャスター:
娘さんの手紙にはすでに仲直りしているという話がありましたが、警視庁としては今後、阿部監督をどう捜査していくんでしょうか?

上法玄解説委員:
本人が認めていますし、被害者の方も今後、仮に被害を訴えないということであれば、書類送検されても不起訴処分になると思われます。