自転車の交通違反に、車と同じように反則金が科される「青切符制度」が導入されて1カ月が経ちました。福井県内で取材を進めると、制度は周知されつつあるものの、ルールへの理解が広がっていない現状が見えてきました。

福井県警によりますと、県内で去年発生した自転車による交通事故は96件で、1人が死亡し94人がけがをしました。この96件のうち約8割は、自転車利用者に交通違反があったことが分かっています。
  
こうした自転車による事故を減らすために4月から始まったのが青切符制度です。
 
車と同じように自転車の交通違反にも反則金が科されるもので、違反項目は▼携帯電話の使用▼一時不停止▼傘さし▼複数台で並んでの走行など113項目に上ります。
  
県警によりますと、4月の1カ月間で県内で青切符が適用されたのは20件でした。このうち▼1万2000円の反則金が科される「携帯電話の使用」が18件▼5000円の反則金が科される「一時不停止」が2件で、全体の4割にあたる8人が10代による違反でした。
 
4月の違反で最も多かった「携帯電話の使用」。片手運転のうえ、視線も画面に集中してしまうため、ふらついていてかなり危険な状態となります。
  
仮に自転車にスマホホルダーをつけていたとしても▼走行中に操作▼画面に集中して前を十分に見られていないなど、安全に運転できていない場合は、違反の対象になります。
    
県警では、各警察署が自転車の通行量などをもとに定めた重点路線を中心に、見張りやパトカーなどでの取り締まりを行っています。

警察の取り締まりに密着した7日、県庁前の通学路では、交差点を通過した多くの高校生が一時不停止の違反で指導・警告を受けていました。
   
警察官:
「あそこの交差点に一時停止の標識があるんですけど止まっていなかったので声掛けしました。一時停止の違反になるので、今後しないようにしてください。足がついて初めて、止まれだから」
    
指導を受けた生徒は「(違反のことを)知ってはいた。いつもは指摘されなかったけど…初めて指摘されて改めて気付いた。親から気をつけろと、重い感じで注意された」「法律ができて自分では把握しているつもりだったけど、できていなかったということでもう一回ちゃんと見直したい」と意識を高めていました。
   
県警の調べでは、違反者の多くの人が青切符制度を知っていたということです。

県民の意識はこの1カ月でどのくらい変わったのでしょうか。
   
県民は―
「車道を走るようになった。ただ横を車が通るので、トラックと1メートルあるかないかくらいの幅なので風圧もすごくて怖い。道路とかの整備を先にやってほしかった」
「見つかったら終わり。罰金はこたえるので。自分が一番やるのは傘さしかなと思っていたので、気をつけたいと思っている」
「なるべく左側を走るし、一旦停止もなるべく気を付けるようにしている」
  
県警は「事故に遭わないためにはルールを守ることが一番なので、取り締まりや広報啓発活動を強化していく。県民にはヘルメットをかぶって交通ルールを守ることを徹底してほしい」とし、さらなる周知を図るため、違反行為を再現した動画を作成し、5月中に県警のXやインスタグラムで発信するとしています。
   
導入開始から1カ月が経ち一定の効果が見られる一方で「分かっているのに、やってしまう」人が多く見られる現状。自転車の1つの違反が重大な事故につながるという意識を、いかに浸透させられるかが鍵となりそうです。

福井テレビ
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