円相場で円安が進む中、片山財務大臣は4月30日夕方、「断固たる措置を取るタイミングが近づいている」と発言しました。

一時1ドル=160円台後半をつけていた円相場は、発言以降5円以上円高が進み、一時1ドル=155円台半ばまで急伸し、政府関係者はFNNの取材に対し、介入に踏み切ったことを強く示唆しています。

私たちの周りのあらゆるものの物価にもつながってくるこのニュースを、経済部の智田解説副委員長に聞いていきます。

「為替介入なぜゴールデンウィークに?」「円高進行で物価に影響はあるのか」
この2つのポイントについて聞いていきます。

山﨑夕貴キャスター:
まずは1つ目のポイント。円相場は4月30日夜、急激に円高が進みましたが、政府・日銀はなぜこのタイミングで為替介入に踏み切ったんでしょうか?

フジテレビ・智田裕一解説副委員長:
そもそも為替介入は為替相場が急激に変動した時に通貨当局がいきすぎた動きを軌道修正することです。今回、一時160円台後半をつけたあとに介入が実施された模様ですが、2年前の介入も160円を超えたところで行われていて、市場関係者の多くは政府はこの水準を超えて急激に円安が進んでいくのを見過ごせないのではと考えていました。中東情勢の悪化で原油高騰が続いていて、物価高に拍車がかかり始めている中、急激な円安は何としても抑え込みたいところもあったのではと思います。
また、連休のはざまは市場参加者が少なくなります。相場が振れやすくなり、大きな効果が期待できるころあいを見計らった可能性があります。

山﨑夕貴キャスター:
では、続いて2つ目のポイントです。これまでの円安は物価高の要因にもなっていますが、今回の為替介入の効果はどうみたらいいですか?

フジテレビ・智田裕一解説副委員長:
ゴールデンウィーク中に海外に出かける人にとっては恩恵となる可能性もあって、円高ペースが続けば輸入品の値段を押し下げて、食品をはじめとする物価高を抑えたり、電気・ガス料金の上昇を抑制する効果も期待できるんですが、その効果が持続するかがポイントです。物価高のペースを緩められるかは、円高への反転トレンドをどこまで保っていけるかが鍵になりそうです。

山﨑夕貴キャスター:
一時的には円高に向かいましたが、為替介入の効果がどこまで続くかがポイントということですね。

フジテレビ・智田裕一解説副委員長:
そのとおりです。一時、155円台まで円高が進んだ円相場ですが、現在は156円近辺と少し円安に戻しています。今回の円安はホルムズ海峡の封鎖が解かれず原油高が長引く一方で、アメリカの金利が高止まりして、日米の金利差が縮んでいかないという大きな流れが背景にありまして、円高トレンドへの反転を長期的に維持するのはちょっと難しいという見方もあります。
2年前の同じ時期に160円台まで急落した局面で政府・日銀が踏み切った円買い介入では、5円を超えて円高へと反転したんですけれども、その後、157円台まで再び円安が進んで数日後にさらなる介入が実施されています。
1日朝、取材に応じた財務省の三村財務官は「大型連休まだまだ序盤だと認識している」と発言しておりまして、連休はざまの動きが2年前の断続的介入の再現となるのかどうか。市場動向と当局の姿勢に視線が一気に集まっています。