Hokkaido Design Code代表取締役社長の木村琴絵さんは、サイボウズ公認オフィシャルパートナーとしてkintoneを使ったシステム開発を提供し、デジタル人材の育成や企業のIT化を支援しています。また、釧路フィッシャーマンズワーフMOO内の地域共創スペース「港まちベース946BANYA」を運営し、地域DXとコミュニティ作りを推進しています。 木村さんに、ノーコードがもたらす可能性と、北海道の未来、そして誰もが輝ける社会への取り組みについて聞きました。
――最近「ノーコード」や「キントーン」という言葉をよく耳にしますが、具体的にどのようなものなのでしょうか?
「システムと聞くと、請求書や見積書、経理システムなど、プログラミングを基礎にエンジニアが作ったものを利用するイメージがあると思います。しかし、ノーコードはプログラミングが不要で、パーツの組み合わせによってシステムを組み上げることができます。(ITスキルがない)事務員さんでもシステムを作れるような世の中になってきています」
歌を夢見た少女時代からITの世界へ――ノーコードとの出会い
――ご出身はどちらですか。
「出身は釧路です。現在は東京と釧路の二拠点で活動しています」
――小さい頃はどんな生活でしたか。
「祖母が民謡の先生で、幼い頃から日本民謡を習っていました。歌が大好きで、高校時代も歌合戦に出るなど、歌手になりたいという夢も抱いていました」
――学生時代から就職まではどう考えていましたか。
「24歳頃まで将来について深く考えていませんでした。高校卒業後、学校の勧めで地元の製造業である釧路製作所に就職しました。仕事よりも車が好きで、週末は車中泊をするなど自由奔放に過ごしていました」
――その後、東京へ出られたきっかけは。
「カラオケ大会でスカウトされ、歌手を目指して21歳で上京しました。しかし、当時の音楽シーンは若さや歌唱力、ダンスが重視され、グラビアの話なども出て、自分の目指す方向ではないと感じました」
――ITの世界に入ったのはいつですか。
「歌を職業にすることではないと気づき、ITバブル期にIT企業へ営業事務として入社しました。そこでシステムの画面作成など、プログラミングを使わないシステム開発の基礎に触れました」
9年のブランクを乗り越え――ノーコードが切り開く新たなキャリア
――結婚されてからは。
「結婚を機に退職し、9年間専業主婦として3人の子育てに没頭しました。子育てはとても楽しく、私にとって『第2の青春』のような時間でした」
――ITの世界に復帰されたきっかけは。
「元夫がサイボウズのkintoneを使ったノーコードツールの会社を起業した際、エンジニアが足りないということで声がかかり、ジョイゾーに入社しました。そこでノーコードツールと出会い、その可能性に夢中になりました」
――ノーコードの魅力は何ですか。
「お客様の目の前でシステムを動かしながら、要望に合わせて改善できる点です。『こんな入力画面ですか?』『こんなデータが必要ですか?』と確認しながら進めることで、お客様に『システム作りが楽しい』と喜んでいただけるのが大きな魅力です」
――事務員がIT人材になれる可能性について、どうお考えですか。
「世の中には多くの事務員がいますが、ノーコードツールを習得すれば、私のようにIT人材として活躍できると強く感じています。IT人材不足と言われる中で、事務職の方々がリスキリングすることで、大きな可能性が広がると信じています」
地域DXとコミュニティ創出の両輪
――地域との関わりはどのように始まったのですか。
「サイボウズが主催する地域クラウド交流会のオーガナイザーになったことがきっかけです。釧路で定期的にイベントを開催することで、故郷とのつながりを再構築できました」
――地域クラウド交流会とはどのような活動ですか。
「年齢や職業に関係なく誰もが集まり、やりたいことを語り合える緩やかなコミュニティです。毎回100人規模の参加者が集まるイベントに成長し、地域活性化の一助となっています」
――「港まちベース946BANYA」を運営されているのですね。
「はい。釧路フィッシャーマンズワーフMOOの空き店舗を借りて、地域クラウド交流会の常設拠点として『「港まちベース946BANYA』を設立しました。今では地元の方々にも愛される大切な場所になっています」
――会社を創業されたきっかけは。
「10年間で80人もの地元の起業家の方々の話を聞く中で、私自身も会社を立ち上げようと決意しました。地域の企業を地域DXと働き方改革で支援し、コミュニティ創出と経済アシストの両輪で貢献したいと考えています」
「やれると信じる」ボスが描く――誰もが自由に働ける未来
――ボスとして大事にしていることは何ですか。
「『やると決めたらやる』だし、『やれると信じる』ということをみんなに言っています。自分の人生が全てやってみて、やってみて気づいたことの繰り返しであったので。でも悪い方向に行ったことはないし、後悔がないのです。なので社員には『やれると信じよう』。ホノルルマラソンを走れると信じて、社員旅行にしようと話しています」
――この会社で描く未来とは。
「私自身がノーコードツールでリスキリングし、会社を経営している経験から、どんな人にも新しいチャンスがあると信じています。地域の企業が、ITの力で誰もが自由に楽しく働ける環境を整えることで、生産性を高め、地域経済を活性化させたいです」
――具体的にはどのような未来を目指していますか。
「女性も男性も、ここで働くことが楽しいと思える人を増やし、地域が本当にやりたいことに時間を使える社会を創りたいです。誰もが輝ける未来を、北海道からデザインしていきたいと考えています」
北海道の活性化を目指すボス達と北海道の未来と経営を楽しく真剣に語り合うUHB「#BOSSTALK」(ボストーク)。廣岡俊光キャスターがBOSSの本音に迫ります。