これからの時期、街のお花屋さんの主役を飾るのは黄色にピンク、かれんに咲き誇るカーネーションです。

“無垢(むく)で深い愛”の花言葉を持ち、5月の「母の日」に贈られる花の定番として知られています。

ただ、そんなカーネーションの需要が最も高まるこの時期に、お店の責任者は戸惑いを見せていました。

Green&Flower Studio Li-an・沖中洋介共同代表:
母の日、絶対カーネーション(の値段が)上がるからねって聞きました。それは怖いですよね。

カーネーションに値上げの危機。
その大きな要因は混迷するイラン情勢だといいます。

実は現在、日本に流通するカーネーションは約3分の2を輸入に頼っているといいます。

Green&Flower Studio Li-an・沖中洋介共同代表:
大体南米のコロンビアとかエクアドルとか、輸送費が上がってるので、ちょっと(価格が)上がるかなというのと、量がどれだけちゃんと入ってくるかわからない。それで海外ものが減ってきちゃうと、そのあおりが国産にもかぶってくるとやっぱり(仕入れ値が)上がっちゃう。

原油価格の高騰で空輸される花の量が減少。
結果、国内全体の流通量も減り、仕入価格全般が高騰する可能性があるというのです。

実は、同じ要因ですでにバラの価格は高騰しています。

今のところカーネーションについては仕入れ値に大きな変動はなく、お店での販売価格も1本400円程度と例年通りだといいますが、沖中共同代表は「(5月10日が母の日なので)来週の月曜日からたぶん(新たな仕入れ値が)出てくる。その時にどれだけの量の花が来てるかで(価格が)上がると思う」と話します。

番組が東京都内のある卸業者に取材すると現在、輸入物のカーネーションは例年に比べ1~2割ほど流通量が減っているといいます。

では、国内の生産現場はどうなのか、間もなく出荷を控え大忙しだという茨城・常陸太田市の農園にも原油価格の高騰の波が迫っているといいます。

大内園芸・大内広明さん:
まず容器。あとはそれ(商品)をラッピングするためのフィルム。そのほか出荷するときに使うトレー。こちらも十分に確保している。

こうした石油製品に加え、ハウスを温める重油なども中東危機が勃発する前に確保していたため、間もなく迎える母の日のカーネーションについては大きな影響はないといいますが、大内さんは「今後はちょっと不安なんですよ。(この先)また違う資材を仕入れるので、そのときの影響はちょっとわからない」と話します。

さらに、こんな本音も。

大内園芸・大内広明さん:
うちらの業界“平和産業”なんですよ。まず平和じゃないとお花も売れない。

そんな平和への願いはいつ、かなうのでしょうか。

アメリカ・ホワイトハウスのレビット報道官は27日、戦闘終結に向けてイラン側から“ホルムズ海峡を巡る問題の解決を優先し、核開発を巡る交渉を先送りする”などとする新たな提案があったことを認め、トランプ大統領らが対応を協議したことを明らかにしました。

ただ、これについてウォール・ストリート・ジャーナルは当局者の話として、トランプ大統領はイランの提案に懐疑的な見方をしていると報じるなど、両者が折り合う見通しは依然として立っていません。