焼却炉に妻の遺体を遺棄したと供述した旭山動物園職員の男性は事件の直前、「燃やし尽くしてやる」などと、妻を脅していたとみられることが分かった。
この影響で旭山動物園は4月29日から予定していた夏の営業の開園日を5月1日に延期することを決めた。
証拠品の捜索が続く
「男性の自宅の前に、白い防護服を着た捜査員が集まっています」 (東木場緋香記者)
北海道警の家宅捜索が行われたのは、旭山動物園に勤める30代の男性職員の自宅だ。
4月26日から始まった家宅捜索は27日も続いていて、警察の捜査員が室内に入り、証拠品の捜索をした。

「身近な場所で起きて本当にびっくりしている。すごくショックだ」(動物園の近所の人)
「この事件きっかけに動物園へのイメージが悪くならなければいいが」(動物園付近の飲食店経営者)

4月24日 動物園には大勢の捜査員の姿が―
夏の営業開始に向け準備が進められていた旭山動物園に4月24日、大勢の捜査員の姿があった。
「動物園の焼却炉に30代の妻の遺体を遺棄した」
警察から任意で事情を聞かれている旭山動物園の男性職員の供述を受け、捜査が進められている。

男性の妻は3月下旬から行方がわからず…近所の住人は“違和感”
捜査関係者によると、男性の妻は3月下旬から行方が分からなくなり、妻の関係者が23日、警察へ行方不明者届けを出した。
妻は4月に入ってから勤務していないということで、夫婦と交流があった近所の住人は違和感を覚えていたという。
「『母さん(妻)どうしたの?』と聞いたら、『東京行った』って。ごはん持って行ったときに犬が出てこないし。私の顔も見なかった」 (近くに住む人)
「小さい犬を飼っていて声が聞こえていたが、3月ごろから声が聞こえない気がする」 (近くに住む人)
妻が行方不明になった時期に、夫婦の飼い犬も見当たらなくなったという。

「残らないように燃やし尽くしてやる」と脅されていた
捜査関係者によると、妻は行方不明になる直前、夫から「残らないように燃やし尽くしてやる」などと脅されていたとみられることが分かっている。
男性は「妻の遺体を数時間にわたって燃やした」などと話し、殺害もほのめかしていて、警察は動物園の焼却炉などを調べているが、これまでに妻の遺体は見つかっていない。
家宅捜索のほか、動物園から軽自動車1台と動物園の関係車両2台を押収し、捜査を進めている。

旭山動物園は開園日を5月1日に延期
この影響で4月29日から夏の営業を予定していた旭山動物園は開園日を5月1日に延期することを決めた。
大型連休中、全国から観光客が集まる動物園周辺では影響を心配している。

「毎年ゴールデンウィークは動物園通りは渋滞する。今年は見られなくなるかも」(レストラン「エスペリオ」 矢野竜二郎社長)

「旭川はどうしても動物園しかないので(開園しなければ)売上はかなり落ちる」(エネオス 東旭川SS 山田 晋 所長)
北海道警は今後も慎重に捜査を進める方針で、影響が長引く恐れもありそうだ。

男性職員と妻の間に何があったのか―
全国的にも人気のある動物園の男性職員が、妻の遺体を遺棄した疑いが浮上している事件。
男性職員と妻の間に何があったのか、わかっていることを時系列でまとめた。

3月下旬ごろから、妻の行方がわからなくなっていたという。
近所の住民によると、男性は「妻は東京に行っている」と話していたという。
さらに、4月上旬以降、勤務していなかったこともわかっている。
4月23日、妻の関係者が警察に行方不明届を提出。警察が任意で男性職員から事情聴取を行ったところ、「妻の遺体を燃やした」という供述が出てきた。
また事件前には不穏なやりとりがあったことも明らかになっている。男性職員は妻に対し「残らないように燃やし尽くしてやる」といった言葉を投げかけていたとみられ、これを受けた妻は知人にメッセージで「夫から脅迫を受けていて怖い」と伝えていた。
こうした夫婦間のやりとりがあった後に、今回の事態に至ったとみられている。
全国的にも人気のある動物園で一体何があったのか、全容の解明が待たれる。