鳥取県の大山に位置するスキー場を巡り自治体が指定管理業者を決めるにあたり、雪のないいわゆる「グリーンシーズン」の活用方法の方向性の違いなどで指定管理者が1回の入札では決まらなかった。
公共施設の管理運営を民間などに担わせる「指定管理者制度」は、地方自治体の財政運営において重要な役割を果たしてきた。
人口減少と高齢化が進む中、限られた財源で公共サービスの水準を維持するうえで、民間の経営手法を活用する仕組みは一定の合理性を持つ。
「指定管理者制度」自治体財政への貢献も…
制度の利点は、コスト意識と需要対応力の導入にある。自治体直営では硬直しがちな施設運営に競争原理が働くなど、効率化やサービス改善を促してきた。
開館時間の見直しや自主事業の展開などは、その成果の一例だ。
全国では支出の抑制と利用者数の増加を同時に実現したケースも数多くあり、自治体財政への貢献は無視できない。
運用にリスクも…制度の功罪
一方で、制度運用にはリスクも伴う。経費削減を過度に追求すれば、人件費の抑制や雇用の不安定化につながりやすい。採算性を重視する発想が行き過ぎれば、公共施設に求められる公平性や公益性が損なわれかねない。
それでも自治体が指定管理者制度を活用する背景には、構造的制約がある。
今後の焦点は制度の効率性と公共性の両立
税収の拡大が見込みにくいなかで、直営体制を維持するための固定費は重荷となる。制度は、サービス水準を保ちつつ財政規律を確保するための現実的な選択肢として使われてきた。
今後の焦点は、制度の使い方にある。指定管理者に運営を委ねた後も、自治体には成果を検証し、必要に応じて是正するガバナンスが求められる。効率性と公共性をどう両立させるか。指定管理者制度は、自治体の経営能力そのものを問う段階に入っているのではないだろうか。
(TSKさんいん中央テレビ 小泉陽一)
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