【アメリカで「野球浪人」 ドジャースから勧誘も…伝説】

徳光:
1年間、浪人という形になったわけでありますけど、思えばあれですね、その後は元木、菅野も浪人しますけど、江川さんが1つのきっかけだったという感じがしなくはないんですが。
このアメリカでの1年間というのは、江川さんにとってどうです?
振り返ってみますと、人生の中で。

江川:
選択が3つありまして、1つは社会人野球に行く選択肢というのがありまして。
それは東芝さんが受けていただけるという話だったんですけど、2年間、当時は社会人野球に進むと2年間ドラフト会議で指名できなかったので、25、6歳にプロ入る、ちょっとそれ遅くなっちゃうなと。
それから元木さんみたいに「ハワイに行く」って選択肢もあったんですけど、ハワイだと元木さんは打者ですから練習できるんですけど、ピッチャーって、キャッチャーがいないとダメなので、ハワイも難しいなと。

江川:
そしたらアメリカの方が、日米大学野球でアメリカの監督を務めていたラウル・デトーさんっていう方が「USC(南カリフォルニア大学)の練習生だったら受け入れられる」ということで、卒業してからそこで受けてくれるっていうので、練習できるねっていうので、そこを選ぶことになったんですね。

徳光:
生活はしやすかったでしょ?

江川:
そうですよ。取材全然ないですから、もう本当に楽でしたね。

江川:
で、実戦やりたいなと思ってまして、ずっと練習生ですから。
バッティングピッチャーだけなんですよ。投げられないんですよ、試合では。
そしたらアラスカにサマーリーグっていうのがあると。
7・8・9の3カ月間、これからプロに入りたいっていう人の大学1年生・2年生の有望な人、アラスカの4つの企業が連れてきて、4チーム作りまして、そこで何試合か投げられてたんですよ。「メジャーの卵」みたいな選手を相手に。

[ サマーリーグ
アメリカ各地に点在する大学野球オフシーズンの実戦リーグ
有望選手発掘のためメジャー各球団のスカウトも注目 ]

徳光:
ということは、メジャーに知られたということだよね。

江川:
それでだいたい今メジャーに行ったようにしゃべってますけど、そこでだいたい「メジャーの卵」とやってるんで、メジャーの感覚って、だいたいなんとなく分かるので。

徳光:
そうか。今、解説者となってね。
ただその時は現役ですけども、メジャーからの誘いはなかった?

江川:
その時にドジャースから話がありまして、「ドジャースに来ないか」っていうお話をいただいたんですけど、「いやもう日本に帰ってドラフト待ってるので、日本に帰ってやりたいので行けないです」っていうことで、お会いしてないんです。
お話はいただいたんですけど、お会いしてないんです。

徳光:
メジャーを断った数少ない人ですね。

江川:
いや、本当に先進まないと分かりませんから。

遠藤:
「九州遠い」って言って断ってるんですから、アメリカ行っちゃったら。

江川:
うまいところつきましたね。