京都・南丹市で遺体で発見された安達結希さん(11)の自宅に15日朝、捜査員が入り家宅捜索を行っている。また、警察は複数の親族から任意で事情を聞いている。
いったい誰が何のために安達さんの遺体を遺棄したのか。
犯罪心理の専門家がその犯行について分析する。
自宅を家宅捜索 複数の親族から事情聞く
捜査員を乗せた車両が向かったのは、京都・南丹市の山林で遺体となって見つかった安達結希さん(11)の自宅。15日午前7時過ぎ、3台の捜査車両が入り、集まった警察官が自宅の中に入っていった。
警察は、何者かが遺体を遺棄したとみて本格的な捜査を開始、15日朝から安達さんの自宅で家宅捜索を行った。
安達さんの死亡や遺棄された経緯につながる証拠がないか調べるとともに、複数の親族から任意で事情を聞いている。
市の教育委員会によると、安達さんの姿が学校で最後に確認されたのは、3月19日だった。
その後、23日には父親の車で学校に向かったが、教室に姿を見せることなく行方不明となった。
当時現場周辺では、安達さんの行方を探す親族の姿が目撃されていた。
「親族の方が気を張って、周辺を捜しているのを見た。川の方に向かって、一生懸命必死で捜していた。もう(安達さんの)おばあさんも、わらにもすがる思いで、(捜索を)やってはって。それはもう半泣きや。気の毒で気の毒で」
また安達さんの母親も、「息子が行方不明になっています。どんなささいな情報でもお伝えください」などと訴えながら、周辺地域を訪ね歩いていたという。
行方不明になってから6日後、親族が小学校から3kmほど離れた山で、安達さんの通学カバンを発見。
さらに4月12日には、警察が約6km離れた山で子ども用の靴を発見した。
そして行方不明となってから3週間がたった13日、園部町の遺体発見現場上空からは10人ほどの捜査員が地面に番号札を置いて付近を調べている様子がうかがえた。
そして、安達さんを捜索していた警察が、小学校から2kmほど離れた山林で遺体を発見した。
あおむけ状態で発見された安達さんの遺体は、ベージュの長ズボンに、紺のフリースを着ていて、靴下を履いていたものの、靴は履いていなかった。
また落ち葉や土などは、かけられていなかったという。
司法解剖の結果、死亡したのは3月下旬ごろとみられ、大きな外傷は確認されていないということだが、死因は不詳としている。
遺体発見までの疑問を犯罪心理の専門家分析
警察が、何者かが関わった疑いがあるとみて捜査しているこの事件。
遺体発見に至るまでの経緯で、いくつかの疑問が浮上している。
まず遺留品とみられるカバンや靴が、それぞれ別の場所で発見されたことについて、犯罪心理学の専門家は次のように分析する。
犯罪心理学者 東京未来大学・出口保行教授:
普通であれば、ご遺体にしても遺留物にしてもそれが人目につかないところで、なるべく遠くに捨てるってことが普通なわけですよね。なのに今回の場合は、すべてが周辺部、基本的にある程度、人に見つかるってことを当然推定してなければ、そういうところに捨てることはないわけです。一方で、いろんなところに捨てていくこと自体は、基本的に警察の捜査をかく乱しようと、こういうような狙いも当然あったと思う。
また、それぞれが小学校や安達さんの自宅と同じ地域で発見されたことについては…。
犯罪心理学者 東京未来大学・出口保行教授:
自分の身近に(遺体などを)置いておくことについては、やはり多少の恐怖を感じたのかもしれないですよね。遠くまで捨てに行くっていうようなことを、長時間何かを持ち運ばなければいけない、それを嫌ったってことも当然考えられるとは思います。
そして、登校後に行方がわからなくなったとされる安達さんが、遺体発見時、通学カバンを持っておらず、靴も履いていなかったことについては、こう分析する。
犯罪心理学者 東京未来大学・出口保行教授:
第三者が関与して殺害されたことを推定した場合に、亡くなってから靴を脱がせたり、かばんを取ることはあまり考えられないですよね。というよりも、やはりかばんを下ろして靴も脱いでいるような状態の中で事件が起きたと、こういうふうに見る方が普通だろうと思います。
ーー遺体から取るっていうのはあんまり考えづらいんですか?
犯罪心理学者 東京未来大学・出口保行教授:
そうですね、それは考えづらいですね。
学校再開も児童・教職員はショック
安達さんが通っていた園部小学校は14日、臨時休校だったが、15日は短縮授業となった。
横断歩道の脇には見守り隊員の方がいて、大人が見守る中、児童たちが登校していた。
市の教育委員会によると、園部小学校では15日、校長が児童に安達さんについて説明したという。
南丹市教育委員会・山田啓亮教育参事:
非常に子どもたちも、動揺・不安は感じているところですけれども、なかなかきょうの段階ではそういったことを表に出すようなそぶりは出しにくいところがあるかもしれませんし、校長からの説明を聞いた子どもたちの中には、特に安達さんと同じ学年だった6年生の子については、ちょっと涙を流すような様子も見られたというふうにお聞きをしております。
また教職員についても…。
南丹市教育委員会・山田啓亮教育参事:
やはり教職員につきましても、この間ずっと安達君を担任したり、また指導してきた先生方も、今回非常に大切な命がこのような形で失われてしまったということに対して、非常に大きなショックを受けております。
教育委員会は、児童の心のケアのために、スクールカウンセラーや養護教諭の増員を検討しているとしている。

4月から新6年生として小学校に通うはずだった安達さん。
よく一緒に遊んだという友人は「長い間ずっと話していた友達なのでさびしいです。優しい子で、誰にでも話せる子でした」、「いろいろな思いがあってみんな心配ですけど、同じ気持ちなんで頑張りたい、こらえて…」などと話した(保護者同意のもと取材)。
午後4時を過ぎ、家宅捜索が始まって9時間経過したが、いまだ捜索は続いていて、警察は複数の親族に任意で事情を聞き、行方不明や死亡した経緯の解明を進めているとみられる。
(「イット!」4月15日放送より)
