町長のハラスメント行為が問題となった2つの町の町長選挙。有田町は新人候補が初当選、吉野ヶ里町は現職が3回目の当選を果たしました。

【初当選・新人 鷲尾佳英氏】
「有田復活、もう素晴らしい町を築いていきたいと思います」
【落選・現職 松尾佳昭氏】
「皆さんに悔しい思いをさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした」

現職と新人3人の選挙戦となった有田町長選挙。
ハラスメントが発覚した現職の松尾佳昭さんが新人に敗れました。

【落選・現職 松尾佳昭氏】
「この度は私の不祥事によりまして誠に申し訳ございませんでした。町民の皆さん多大なるご迷惑、ご心配おかけし深くおわび申し上げます。大変申し訳ございませんでした」

松尾さんは去年9月、出張先の宴席で酒に酔い、接客していた女性にセクハラ行為をしていたことが発覚。
議会は町長への問責決議案を全会一致で可決しました。
その後は給料全額カットの上で町長を続け、3月、3期目に向け立候補を表明していました。
当選したのは元部下の鷲尾佳英さん。
約1850票差で鷲尾さんに軍配が上がりました。
鷲尾さんは有田町出身の60歳で町の商工観光課長や財政課長を歴任し、今年1月に退職。
選挙戦では町職員として38年の経験を強調し、「世代を超えて未来に誇れる町づくり」を掲げました。

【初当選・新人 鷲尾佳英氏】
「人口減少や少子高齢化、産業の担い手不足などなど、たくさんの課題がありますけども、一つ一つできるところからですね、解決をしていき、そして町民の幸せを築いていきたいというふうに思っております」

一方、松尾さんは…。

【落選・現職 松尾佳昭氏】
「本当に後悔のない選挙戦は戦えたと思いますが、やはり私の失敗がこれだけの結果につながったのかなというのを正直今ひしひしと感じているところであります」

自身の不祥事が招いた議会との対立や町民からの信頼を取り戻すことはできませんでした。

一方、吉野ヶ里町では同じくハラスメントが問題となった現職の伊東健吾さんが3人の新人を退け、3回目の当選となりました。
得票数は一騎打ちだった前回と比べ4割減少しました。

【吉野ヶ里町長に3回目の当選 伊東健吾氏】
「皆さん方のおかげでここに立てたということはもっと仕事をせろと私はそのように理解をいたしました。3人の得票を見て分かるようにこれは私に対する批判票であります。これを十分に背負いながら私として町づくりを推進させていただきたい」

伊東さんは旧三田川町の職員で2018年に町長に初当選。
今回の選挙戦では統合庁舎や防災のコミュニティセンター、図書館の建設など新しい中心地づくりを掲げました。
伊東さんをめぐっては死亡した町の男性職員に対する発言が第三者委員会にパワハラに認定されています。
一方…。

【吉野ヶ里町長に3回目の当選 伊東健吾氏】
「パワハラはですねもうここで卒業させていただいてあとは町づくりにですね、ほんとに住民サービスに専念し住んでよかったと言っていただけるような町づくりをですね、やっていきたいと思っております」

「卒業」という発言の真意を問われ次のように説明しました。

【吉野ヶ里町長に3回目の当選 伊東健吾氏】
「数えきれない仕事がありますので、やっぱりその量を考えると、まあそういうつもりでほかの部分が時間を取りながらですね、やっていきたいという本当に正直な気持ちがあります」
Qじゃあ、パワハラの問題よりもほかの問題を優先したいっていう。
「いや、優先とかそういうものを言わないでください。(パワハラ問題への対処を)やめるとかそういう気持ちは毛頭思っておりません。だから仕事のひとつとしてですね、当然、私は責任ある立場ですのでやっていきます。はっきり言いますけどやっていきます」

今回の町長選の投票率は有田町が69.70%、吉野ヶ里町が59.48%でいずれも過去最低だった前回を上回っています。

では改めて開票結果を見てみます。

有田町は現職の松尾町長に対し町民はノーを突きつけた形で新人の鷲尾佳英さんがおよそ半数の票を獲得して初当選を果たしました。

吉野ヶ里町は現職の伊東町長が3選目をものにした形となりました。ほかの候補への票は自分への批判票と本人も話していましたが、対立候補が複数出たことが追い風となりました。
今回当選した2人には町民の声を聞き公約をもとにした慎重な町政運営が求められています。

サガテレビ
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