緊迫するイラン情勢で大きな動きがありました。
交渉期限を目前に、アメリカとイランが2週間の停戦に合意しました。
このニュースについて、FNNワシントン支局・林英美記者とお伝えします。
榎並大二郎キャスター:
ポイントは「2週間の停戦合意が守られるのか」、「原油価格にも影響、戦闘終結はどうなるのか」の2点です。まずは1点目、トランプ大統領がイランに圧力をかけ続ける中で明らかになったこの2週間の停戦ですが、本当に合意は守られるんでしょうか。
FNNワシントン支局・林英美記者:
トランプ大統領は停戦の条件として、「イランがホルムズ海峡の完全で即時、そして安全な開放」をすることを提示しているため、これが守られなかった場合は停戦が破綻する可能性もあります。
また、アメリカメディアは、アメリカ政府当局者の話として「停戦命令がイラン革命防衛隊の下級兵士にまで浸透するには時間がかかる可能性もある」と伝えていて、停戦が2週間守られるかは現時点で不透明と言えます。
榎並大二郎キャスター:
2週間の停戦というのはアメリカとイランの間での合意ですが、アメリカと共同で作戦を始めたイスラエルとの足並みはどうなんでしょうか?
FNNワシントン支局・林英美記者:
アメリカメディアは、イスラエルのネタニヤフ首相がトランプ大統領に対し、イランが大幅な譲歩をしない限り提案を拒否するよう促す一方で、バンス副大統領らは合意可能なら受け入れるよう助言したと伝えています。
今後2週間の交渉で、アメリカがイランに譲歩をしようとすれば、イスラエルの反発は必至とみられ、交渉は難航する可能性があります。
トランプ大統領は今回の軍事作戦を、ベネズエラへの軍事作戦と同じように短期的に勝利宣言できることを期待していた一方、ネタニヤフ首相は、より持続的な作戦を望んでいるとも伝えられていて、アメリカとイスラエルの考えには大きな隔たりがあります。
また、パキスタンのシャリフ首相がSNSで「レバノンを含むあらゆる地域で即時停戦に合意した」と発表したのに対し、イスラエルは声明の中で「2週間の停戦にはレバノンは含まれていない」と明記していて、ここでも食い違いが生じています。
山崎夕貴キャスター:
2週間の停戦合意の一報を受け、原油価格が急落しています。中東の緊張が緩和され、戦闘終結に向かうのか注目されますが、今後の見通しはどうなんでしょうか?
FNNワシントン支局・林英美記者:
アメリカのウォールストリート・ジャーナルは、アメリカ政府高官の話として「イランがトランプ大統領の要求を満たさないことが懸念され、2週間以内に再び危機が訪れるリスクがある」と伝えています。
アメリカとイランは10日にパキスタンの首都イスラマバードで初めての協議を行う予定ですが、イランが求める10項目にはウラン濃縮の容認などが含まれていて、トランプ政権は「イランの核兵器保有を阻止する」ことを軍事作戦の目的としていることから、交渉は難航することが予想されます。
アメリカメディアは「トランプ政権は成果が少なすぎるとみられずに、いかに事態を収拾するかという難題に直面している」と伝えているほか、今回の停戦について、「トランプ大統領が掲げていた目標が達成されることなく戦争が終結するか、不安定な停戦状況に陥る可能性がある」と指摘しています。