福島・郡山市の市街地でクマが相次いで目撃され、警察や猟友会が厳戒態勢を敷く中、出没から3日目に緊急銃猟でクマが駆除された。通学への影響など住民の不安が広がる一方、県内ではクマの目撃件数が急増しており、専門家は人里に慣れた個体の存在を指摘している。
草むらに向かって銃声が鳴り響く
市街地へのクマ出没に厳戒態勢が敷かれている福島・郡山市。警察や猟友会らが茂みの前で待ち構える中、何度も銃声が響き渡り一斉に走り出した。そして多くの人が身を乗り出すように茂みの中を見つめる。フェンスを乗り越え中へと入っていく。
出没から3日目を迎えた8日、クマは緊急銃猟によって駆除された。クマが目撃され始めたのは6日の夜のこと。JR郡山駅から約3.5kmの市街地で目撃情報が相次いでいる。

同じ個体とみられるクマの姿は、住宅に設置された防犯カメラにも映っていた。6日の夜9時ごろ、玄関付近をゆっくりと歩く様子が確認された。
目撃した人:
まさか本当にこの街中にクマが出るとは。もし子どももそうだし、僕らもいたらやばかったかな。

7日には河川敷付近にクマがとどまり、警察などが周辺を封鎖した。ドローンなどでクマの居場所を確認しながら、花火や爆竹での追い払いを行ったものの捕獲には至らず、その後も居座り続けていた。

そして、8日の午前7時半、クマは市街地の小学校付近に出没。徐々に北に向かって移動していた。付近の小学校では、保護者同伴での登校が呼びかけられるなど対応がとられた。
保護者:
ちょっと離れているんですけど、クマから。「こわいこわいこわい」ってずっと言ってました。
郡山市立大島小学校の齋藤博校長:
まずは安心安全なのでそこが優先となりますが、できるだけ早く子どもたちを外で一緒に遊びたいと思っています。

住民らが不安を口にする中、8日午後3時半すぎ、緊急銃猟によってクマが駆除された。警察によると福島県内では2026年に入ってからクマの目撃件数が99件と、2025年の同じ時期に比べ約7倍に急増しているという。

一方、“春クマ”対策に乗り出す企業も出てきている。クマのイラストに向けて発射されたのは、愛媛県の企業が開発した、その名も“クマ撃退ランチャー”。

発射されるカプセルの中には、唐辛子の辛み成分「カプサイシン」や、ヒトデから抽出したエキス入り。強烈な臭いや刺激でクマを撃退できるという。

専門家は過去最多となった2025年の出没を受け、「学習クマ」の存在を指摘している。
岩手大学農学部 山内貴義准教授:
4月の上旬に、しかも街中で人が密集して生活してる住宅地に出没を繰り返しているのは珍しい。食べるべきエサが一時的に少なくなったりすると、人里に行けば何かおいしいものがあると学習したクマが、もしかしたら一時的に降りてくる可能性がある。
(「イット!」 4月8日放送より)
