自民党本部のプロジェクトチームのメンバーらが、4月6日に熊本市を訪れ、初めて公式に慈恵病院などを視察しました。『内密出産』の法制化へと議論が進むのか注目です。

自民党PTが慈恵病院を視察し意見交換

4月6日に熊本にやってきたのは、自民党孤独・孤立特命委員会のプロジェクトチームのメンバーで座長の松野博一議員、坂本哲志議員、阿部俊子議員のいずれも閣僚経験者です。

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一行は、慈恵病院で内密出産を希望する女性が滞在する『エンゼルルーム』や『こうのとりのゆりかご』などを視察。赤ちゃんに見立てた人形を『ゆりかご』に預け入れる体験をした阿部議員が涙する場面もありました。

その後、蓮田健理事長との意見交換は非公開で行われました。終了後、蓮田理事長は「これまで公的には自民党の中では内密出産、赤ちゃんポストはあまり認識されていなかった。今回、公式に来ていただいたことは、これから何らか動きがあるかもしれないので期待している」と話しました。

当事者・宮津航一さんらとも意見交換

そして、熊本市役所へ移動した一行は大西市長や、『ゆりかご』に預け入れられ成長した宮津航一さん(22)と面会しました。

宮津さんは「法制化して、子どもたちが大人になっても、安心して『自分はゆりかごに預けられた子ども』『内密出産で生まれた子ども』と言えるような、社会の環境整備は必要と思っている」と話し、「当事者の子どもたちが悩みや課題を乗り越えられるよう、サポートが必要」と強調しました。

終了後、松野博一議員は「現場の皆さんの大変な苦労を直接見せてもらい、話を聴かせてもらうのは極めて重要な要素だ。私たちの取り組みに当たっての思いをさらに深くした」と話しました。

また、記者からの「法制化の可能性はあるか?」との問いに、「論点整理の中で検討されることであるので、今の時点で答えることは難しい」と答えました。

一方、大西熊本市長は「『きめ細かくやらないとだめだ』と国会議員の皆さんが再認識したと思う。大きく前進するきっかけになった今回の視察だったのではないかと、私は評価している」と話しました。

プロジェクトチームでは、まず5月ごろをめどに論点を整理したいとしています。

東京や大阪でも広がりを見せる

慈恵病院では2007年にいわゆる赤ちゃんポスト『こうのとりのゆりかご』を開設、これまでに193人が預け入れられています。

病院の担当者以外に身元を明かさず出産する『内密出産』は、2021年の初事例以降これまでに69例を数えています。

特に去年からは東京の病院も取り組みを始めていますが、費用負担などをめぐって病院間の対応に差異が生じていて、課題が浮き彫りとなっている状況です。

(テレビ熊本)

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