4月になりコメ作りが本格化しています。年々暑さが厳しくなる中、富山県内でも暑さに強い品種に転換する動きが加速しています。
高騰が続くコメの価格はどうなるのか。生産の最前線を取材しました。
家族4人で農業を営む富山市の金木重三さん。苗づくりから稲刈りまで一貫して行っています。
この日行われていたのは育苗の作業。種もみに水を吸わせて発芽を促します。
*富山市のコメ農家 金木重三さん
「『てんたかく』です。んー、もうちょっとですね」
種の先が白く見え始めるころが発芽へ移るタイミングです。
発芽のあと、種まきが行われ苗づくりが本格化します。
倉庫から種もみを運ぶ様子「コシヒカリ」、「てんたかく」、にじのきらめき」などの品種を扱う金木さん。ここ数年で、「てんたかく」の作付量を増やしました。
*富山市のコメ農家 金木重三さん
「一番心配なのは暑さ去年も水不足があった。気候の変動が大変。暑さ対策については、暑さに弱い品種を減らして、暑さに強い品種を増やしている。10%ほど。早生品種のてんたかく、にじのきらめきという品種」
主力品種の「コシヒカリ」を減らし、暑さに強い品種を増やしているというのです。
県もコシヒカリ中心の作付けからの転換を促しています。
*県農産食品課 林保則課長
「「てんたかく」や「富富富」「てんこもり」合わせて水稲作付面積のだいたい26%ぐらい、高温耐性品種が占めている。それを拡大していかなければいけないと思っている」
県は、根強い人気があるコシヒカリについて水の管理や暑さに耐えるための肥料を追加でまくなどの対策を呼びかけています。
こうした肥料代に加え、燃料の高騰も続き、生産者の負担は増える一方です。
*富山市のコメ農家 金木重三さん
「私たちが米作りをやっていくためには、守りたい最低の価格がある。そこは絶対に下回らないようにしてほしい。資材もずっとあがりっぱなし。ほとんど赤字のような状態でやってきた。ある程度の価格は維持してほしい」
1年前は4000円台となっていたコメの価格。
全国のスーパーで、先月29日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロ当たり税込みで3935円と、最近は値下がり傾向です。
*スーパーセンターシマヤ立山店 豊田悟副店長
「昨年はお米の価格がかなり上がっていました。例年に比べると、買う人は減っていたと思います。お米は、できるだけ安く販売できたらうれしいと思っています。お客様はお米の価格をいちばんよく見ています。主食ですからお食事にはかかせないですから、お米の価格はパッと見られます」
富山市の旧山田村でコメを育てる山崎巌さん。
去年まで営農組合長を務めてきた経験からこう話します。
*山崎巌さん
「(これまでは)低いまんまだった。農家さんはやっぱり、“おらが田んぼ”ということで、先祖代々の田んぼを維持していくことに主眼をおいている。儲からなくても仕方ないということでみなさん継続してきた。もうそろそろ限界。今、ここまでの米の高騰は望んでいない。ある程度適正な価格を。消費者の方にもっと米を食べていただかないと米農家として困りますので」
県はコメの価格を安定させるためにも、暑さに強い品種の拡大が必要だと話します。
*県農産食品課 林保則課長
「生産者が安心して生産を続けていくためには、やはり所得の確保が最も重要であり、そのためには”稼げる農業”の実現が不可欠であると考えております」