広島県内各地で桜が満開となり、見ごろはピークを迎えている。4月最初の日曜日は春のひとときを楽しむ人の姿が多く見られた。そこで気になるのが「花見の予算」だ。街の声と調査データから、その実態を探る。

“気軽な花見” 家族で2000円台も

広島市中区の本通で、行き交う人に声をかけ、花見にかけた費用を聞いた。

広島市森林公園で花見をした家族
広島市森林公園で花見をした家族
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「広島市森林公園へお花見に行きました。保育園の遠足で年少・年中・年長と連続で行って、昆虫館もあるので娘が行きたいと」
春から小学生になる子どもを連れた30代の母親はそう話し、使った費用を振り返る。
「ただスーパーでお弁当を買っただけ。だから家族4人で2000円くらい」

広島城の桜を見ながら散歩したという家族
広島城の桜を見ながら散歩したという家族

別の40代の母親は、関東から帰省中に広島城周辺で花見を楽しんだ。
「桜がちょうどよく咲いていてきれいだった。小さい子もいるので長居はせず、ちょっとお茶する感じ。コーヒーを飲んだりして、6人で数千円くらい」

手作り派もいる。安芸高田市の土師ダムで花見をしたという20代の父親。
「奥さんができるだけ作ったりしているので…買い物に行って家族4人で3000円くらい」

人気の花見スポットの一つ、土師ダムにて(父親提供)
人気の花見スポットの一つ、土師ダムにて(父親提供)

さらに「サイクリングしながら桜並木を通れるのがいい」と土師ダムの楽しみ方も教えてくれた。

予算をかけず、じっくり鑑賞する人も

一方で、楽しみ方は多様化している。

広島市中区の東千田公園で撮影した写真を見せる女性
広島市中区の東千田公園で撮影した写真を見せる女性

20代女性は、広島市中区の東千田公園で花見。レジャーシートの上にドリンクやパン、ドーナツが並んだSNS映えしそうな写真を見せ、こう話す。
「スタバでそろえた。友達と写真を調べて、こういうのしたいねって」

予算は2人で2000円ほど。公園の桜はあまり咲いていなかったというが、ドーナツを手にした笑顔は満開だった。

桜色の服を着た70代の女性にも声をかけた。
「日曜日、縮景園に行きました。きれいでしたよ。写真は一枚だけ。一人じゃ…お弁当は食べていない」

広島市中区の縮景園で花見をした女性
広島市中区の縮景園で花見をした女性

かつては「むさしのお花見弁当」を楽しんでいたという。
「3500円くらいから予算に合わせて」
にぎやかな宴から静かな鑑賞へ。花見の形は世代とともに変わっている。

広島は花見予算3210円で全国4位

こうした実態を裏付けるデータもある。ウェザーニュースによると、2026年の花見予算の全国平均は2730円。2025年の2997円からはやや減少した。

2026年の花見予算(調査:ウェザーニュースアプリ内)
2026年の花見予算(調査:ウェザーニュースアプリ内)

ただ、2019年以降の推移を見ると、2020年2476円、2021年2129円とコロナ禍で落ち込んだ後、2022年から回復傾向。今回の2730円は、コロナ前(2019年2728円)とほぼ同水準に戻った形だ。

花見予算の都道府県ランキング上位5位
花見予算の都道府県ランキング上位5位

都道府県別では、青森3537円、福井3259円、島根3212円に続き、広島は3210円で全国4位。前年の9位から順位を上げた。
広島市内には桜とバーベキューの両方を楽しめる河川敷があり、こうした環境が予算を押し上げている側面もありそうだ。

物価高が続く中でも、無理のない金額でできる花見。コーヒーとおやつを手に近所の桜の下へ――タイパ時代の花見は、隙間時間でも成立する。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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