身近なモノを予測不能な別のモノに見立てた“ミニチュアの世界”。
ユーモアたっぷりで世代を超えて楽しめる、その魅力を取材しました。
無人島でバカンスを楽しむ人たちを表現した作品。
実はこの無人島、アボカドの種なんです。
ビールジョッキからあふれ出た泡を濁流に見立てた作品には、その中をあらがうボートの乗組員の姿が…。
緊迫のワンシーンです。
思わず見入ってしまうミニチュアの世界。
小さな人形と身の回りのモノを組み合わせた作品の展覧会「ミニチュアライフ展 in 桐生」が群馬・桐生市で開かれています。
春休みのこの日、会場は多くの家族連れでにぎわいました。
稲の収穫風景を表現した作品は、家にあるブラシを稲穂に見立てました。
今にも音が聞こえてきそうな農作業の様子です。
ロッククライミングに挑戦するクライマー。
登っていたのはサンドイッチで、細かな演出がユーモラスです。
さらに、日本の懐かしい原風景を思わせる作品では、畳を田んぼに、へりをあぜ道に見立てました。
赤ん坊を背負い、家路に向かう母親。
その先に広がるのは黄金色に輝く稲穂です。
こうした独特の世界観を生み出すのが、ミニチュア写真家で見立て作家の田中達也さんです。
身近なモノを別の何かに見立てて人形を配置し光や影を調整すると、日常の一コマが物語の舞台として生まれ変わります。
ミニチュア写真家・見立て作家 田中達也さん:
例えばブロッコリーをそのままブロッコリーとして見せても、やっぱりみんなブロッコリーだと。人形が置いてあるからこそ、木と認識できる。スケール感を出すために、ミニチュアが必ず必要。
さらにユニークなのが作品のタイトルで、メモ帳をプールに見立てた作品のタイトルは「水泳選手は目も超いい」、チャーハンを大波に見立てた作品のタイトルは「チャーフィン」です。
田中さんは、ダジャレも作品の一部として楽しんでほしいといいます。
今回の展覧会のため特別に、桐生名物の「ひもかわうどん」を伝統織物の「桐生織」に見立てた作品も制作されました。
作品はすべて写真撮影が可能です。
大人も子どもも気に入った作品を見つけてはカメラで撮影していました。
訪れていた人からは「見たことないようなアイデアがとてもすばらしい」「いつまでも見ていられる」といった声が聞かれました。
展覧会は5月10日まで開かれます。