栃木・足利市が30年ぶりに、水道料金を49%値上げしました。
その理由や背景などを取材しました。
「水はかなり使いますね。ちょっと不安ですね」と話すのは、栃木・足利市のそば店の店主。
その理由は水道料金の値上げです。
足利市では、この4月から実に30年ぶりに水道料金を改定。
値上げ率は49.4%約1.5倍に引き上げられたのです。
使用する量にもよりますが、一般的な家庭の場合、1カ月の水道料金が2060円から3070円と1010円の値上がり。
年間では1万2120円負担が増えることに。
1.5倍の値上げに住民からは「定年になって働かなくなった人は水道代上がるのは大変。それが一番の問題。水道代がえらく上がったら食うもんなくなる」「しょうがないけど、どうしていけばいいか分からない。水道だけじゃないわよ、ガスも上がってるし」といった声が聞かれました。
大幅ともいえる水道料金の値上げ。
その理由について市の担当者はこう説明します。
足利市上下水道部 企業経営課 料金・給排水担当 岡田雄一係長:
水道管の老朽化とか漏水件数の増加に加えて、修繕費・工事費等も増加している状態。ずっと料金を据え置いていたけど、財政的にも厳しいものがあったので改定させていただいた。
人口減少で収入が減る一方で、電気代などが高騰。
老朽化する水道施設や設備を維持していくために値上げせざるを得なかったといいます。
足利市では地下水を利用しているため、他の自治体より水道料金が低く設定されていて市は、値上げ後も平均を下回る水準だとしていますが、大きな影響を受けるのが飲食店です。
イット!が取材したのは市内にある、そば屋さん。
国産のそば粉を地下水で手打ちしたそばは、香り高くしっかりとしたコシがあり地元の人々や観光客にも人気のお店です。
手もみそば いけもり 池森義浩店主:
水は1日中出し続けていますので、前回分からどのぐらい値上がりして引き落とされるのか不安。
そばを作るために欠かせない水はあらゆる場面で大量に使われます。
店では1カ月の水道代は約4万円。
単純計算すると値上げで6万円近くに。
年間で20万円以上負担が増えることになります。
池森さんは「まあねぇ…、しょうがないことではあるけどね。商品の値上げも考えなくてはならなくなってくる。さすがに商品の値段に水道代ものせるというのは今まで考えたことなかった」といいます。
不安の声は他の飲食店でも。
ビストロ・カフェ「くすぬむ」・大木隆志代表:
(水道代は)1カ月単位だと1万円ほど。野菜を冷やしたりサラダつくったりで水を流す。いろいろ物価高とか重なってくるとちょっと(経営が)厳しいかな。
足利市は当面の物価高対策として、国の交付金を活用し半年間は水道代の基本料金を免除する方針。
値上げについて「安定供給のために理解をいただきたい」としています。
水道料金の値上げは足利市だけでなく、2026年10月に栃木・真岡市でも。
この4月から千葉・市川市や埼玉・新座市でそれぞれ、2割程度値上げしています。
水道管の老朽化などによる水道料金の値上げは今後も続きそうです。