14年前、鳥栖市で当時中学1年生の男性が同級生からいじめを受けていた問題について。第三者委員会は26日、「当時の学校や市の対応は不適切だった」と指摘しました。
【佐藤和威さん】
「今回、第三者委員会の報告を受けてですね、当時の中学校の先生方や教育委員会の方々が僕の話や家族の話、そして僕自身の思いというのを信用してくれていなかったというのが分かりました」
14年前、当時、鳥栖市の中学1年生だった佐藤和威さんは、同級生からエアガンで撃たれたり合わせて約100万円を脅し取られたりするいじめを受けました。
佐藤さんは不登校になり、PTSDを発症。
同級生や市を提訴し、福岡高裁は2021年、いじめた8人に慰謝料などの支払いを命じました。
一方、“市の責任”は認めず、判決が確定していました。
佐藤さんは2022年、改めて第三者委員会による調査を依頼。
そして、26日佐藤さんへ調査結果の報告書が渡されました。
「こちらが今回の件に関して、取りまとめた答申書です。お渡し致します。よろしくお願い致します」
第三者委員会は、当時の学校や教育委員会の対応を「不適切」と厳しく指摘しました。
【鳥栖市いじめ問題対策委員会 松下一世委員長】
「私たちは本件を決して軽微ないじめではなく、重大ないじめであると判断したうえで、学校や教育委員会の問題点を考察してきました。いじめの認識への不十分さから、このような誤った対応の連鎖につながったというふうに私たちはとらえています」
市の教育委員会は、「深く反省している」と話しました。
【鳥栖市教育委員会 佐々木英利教育長】
「当時の認識や対応に不十分な点があったというご指摘に深く反省しております。長い間、ご本人やご家族が苦しい、つらい思いをされたことに心から申し訳なく思っております」
一方、答申ではいじめの詳しい調査ではなく生徒から佐藤さんへの“謝罪”を優先させた当時の対応について、「形式的な謝罪が佐藤さんを恐怖へと追い詰めた」と批判しました。
【鳥栖市教育委員会 佐々木英利教育長】
「今後、学校の方にこの報告書を元にしてきちんと理解をさせていく予定にしています。もし許されるのであれば、直接お会いをして、今後の対応であったり、本人の思いであったりをお聞きしていきたいと思っています」
いじめの発生から14年。
佐藤さんは、同様の被害がなくなることを願っています。
【佐藤和威さん】
「自分がこれまでやってきたこと、間違いじゃなかったんだなと。これで認められたからよかったんだなではなく、やっと認められて、ここから改めて自分の中ではスタートだなと、そういう意味でスタートだなと思ってます」
鳥栖市教育委員会は、報告書の内容を4月1日から半年間、市のホームページに掲載し、文部科学省への報告は、県の教育委員会と相談しながら、対応するとしています。