春のセンバツ甲子園で熱い戦いが繰り広げられる中高校バスケでも負けられない戦いが。それが高校3冠の一角「U18日清食品トップリーグ」への出場権をかけた運命の「入替戦」。日本人選手史上4人目のNBAデビューを果たした河村勇輝の母校・福岡第一高校は悔しさを噛みしめる結果となった一方、ウインターカップ女王・大阪薫英女学院には歓喜の瞬間が。その裏側に密着し、高校バスケならではの“沸騰必至”のドラマに迫りました。
「エースを欠いて苦しい展開に」
3月14日・15日の2日間に渡って行われた「U18日清食品トップリーグ入替戦」。出場したのは去年のトップリーグ下位4チームと、8つのグループに分かれ行われたブロックリーグの優勝チーム、男女各12チームです。

通常のリーグ戦と異なり昇格と残留をかけた⼀発勝負の戦い。女子の注目は、去年のウインターカップで悲願の初優勝を飾り、ブロックリーグは全勝優勝、トップリーグ返り咲きを狙う大阪薫英女学院。県立湯沢翔北(秋田県)と対戦した1回戦は62点差をつけ難なく突破するも、その試合で細澤幸生(こおせ)が足を痛め負傷交代。(U16アジアカップでキャプテンを務めた)チームのエースを欠いた状態で、運命の2回戦に臨むこととなった冬の女王。

2回戦の相手はトップリーグ7位で入替戦に臨むことになった千葉経済大学附属高校(千葉)。勝てばトップリーグ参戦となる一戦は一進一退の攻防に。第2クオーターを終えた時点で、大阪薫英が1点をリードします。ハーフタイムには怪我で試合に出られないエースが冷静にディフェンスの改善点を指摘します。

大阪薫英女学院 細澤幸生(2年):
(リバウンドを狙うとき)ボックスアウトしていたら自分たちのマイボールなのに、ボックスアウトしてなくて、相手にリバウンドを取られてファウルして2個ミスしてもったいないから、1個1個しっかりやっていこう。
後半も6度リードチェンジを繰り返すなど白熱したシーソーゲームに。それでも大阪薫英は怪我のエースからの冷静な分析もあり、前半は10回にとどまっていたディフェンスリバウンドを、後半は15回記録。ディフェンスからチームを立て直すと、オフェンス面ではゲーム終盤に原(2年)・杉山(2年)・大槻(1年)が得点を重ね、強みである「全員バスケ」を体現。65対61で勝利を掴み、2年ぶりのトップリーグ出場権を手に入れました。試合後、キャプテンに話を聞きました。

大阪薫英女学院 松本璃音(2年):
ウインターカップを優勝したからといって勝つわけでもないし、自分たちはチャレンジャーだと思ってやりました。
宮本真綾フジテレビアナウンサー:
トップリーグではどのような目標を置いていますか?
大阪薫英女学院 松本璃音(2年):
ブロックリーグを経験しているからこそトップリーグでできる嬉しさとか楽しさがあるのでトップリーグで頑張りたい。トップリーグでも全勝優勝したいと思います。
「NBAプレーヤー河村勇輝を輩出した名門も苦戦」

一方男子は、トップリーグ初代王者・福岡第一は去年の大会でまさかの5位フィニッシュ…。2022年に第1回大会が開催されて以降、トップリーグで争い続けてきた名門です。

福岡第一・キャプテン 田中柚稀(2年):
福岡第一高校はトップリーグに毎年絶対出ているので 自分たちの代で崩すことがないようにはしたいですし トップリーグに出る意味を先輩たちが教えてくれたので負けられない。
「運命の一戦前日もハードな練習」

新チームへと移行し、これまで出場経験の少なかった選手たちが主力として挑む今回の入替戦。チームの神髄となる「堅守速攻」を 作り上げる圧倒的な練習量で知られる福岡第一は、入替戦の前日もハードなトレーニングを行っていました。宿舎では対戦相手に決まった藤枝明誠高校(静岡)の対策を再確認、チーム全員で運命の一戦に挑みます。

3月15日、藤枝明誠(静岡)との一戦は、お互い激しいディフェンスで 試合はロースコア、一進一退の攻防に。福岡第一のキャプテン田中柚稀は 3ポイントシュートに、4つのアシストでチームに流れを呼び込みます。第4クオーター、残り2分を切ったところで福岡第一が3点をリード。それでも諦めない藤枝明誠。エース・渡邊 聖(2年)に2本のスリーポイントシュートを決められ、最終スコアは59対62、最後の最後で逆転を許した福岡第一。6年目にして初のブロックリーグで戦うことになった。

福岡第一 田中柚稀(2年):
本当に悔しいのひと言ですし情けない キャプテンの責任が果たせなかった。
宮本真綾フジテレビアナウンサー:
悔しさを持った中でブロックリーグではどんな戦いを見せたいですか。
福岡第一 田中柚稀(2年):
本当に圧倒して全勝して、後輩たちに入替戦を頑張ってもらいたい。
「入替戦の重要性とは」

今回の入替戦は、トップリーグの下位4チームと、各ブロックリーグを勝ち上がってきたチームが対戦する形で初めて実施されました。その結果、ブロックリーグ勢が8カード中7カードで勝利し、トップリーグへの切符を手にしました。
この入替戦について、日本バスケットボール協会・島田慎二会長は「(U18世代は)基本的に毎年 選手が入れ替わっていくので、高い緊張感の中でゲームをしてくことは競技強化の観点からも重要。選手にとってもモチベーションが上がる構造となる」とその重要性を語ります。
新たなチームを加えたトップリーグは夏開幕!暑い夏を“沸騰必至”の戦いが盛り上げます。
(3月23日放送「沸騰バスケ」より)
