福岡・北九州市の特定危険指定暴力団・工藤会を巡り、トップの野村悟被告(79)が引退するとの情報を工藤会側が外部に伝えていることが分かった。

殺人などの罪で起訴 最高裁に上告中

北九州市に本拠を置く工藤会の総裁、野村悟被告は、市民を狙った4つの襲撃事件に関与したとして殺人などの罪で起訴され、現在、最高裁に上告中だ。

特定危険指定暴力団・工藤会総裁 野村悟被告(79)
特定危険指定暴力団・工藤会総裁 野村悟被告(79)
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捜査関係者などによると工藤会側は3月に入り、ほかの暴力団組織などに対し「野村被告が引退する」という趣旨の情報を伝えているという。

野村被告は一審で死刑、二審で無期懲役の判決を受けていて、これまでの公判では工藤会からの脱会の意向を示していた。

警察はこの引退情報の真偽や狙いについて慎重に調べている。

2014年9月 福岡県警による“頂上作戦”

工藤会の有力組織、三代目田中組を率いていた野村被告は2000年、工藤会の四代目会長を襲名した。

その後、約12年、会長を務めた野村被告は2011年、田上不美夫被告に組織ナンバー2の会長の座を譲り、自らは総裁となった。

野村悟被告(左)と田上不美夫被告(右)
野村悟被告(左)と田上不美夫被告(右)

2014年9月、福岡県警は“頂上作戦”を開始。

野村被告らを16年前に起きた『元漁協組合長殺害事件』で逮捕したのを発端に、合わせて4つの市民襲撃事件に関わったとして起訴した。

2021年8月、一審の福岡地裁は野村被告を4つの事件の『首謀者』と認定。野村被告に死刑を言い渡した。野村被告はすぐに控訴した。

その後、行われた二審で、野村被告は一審同様、無罪を主張した。

2024年3月。二審の福岡高裁は4つの市民襲撃事件のうち『元漁協組合長射殺事件』について「野村被告の共謀は論理則、経験則などに照らし、是認できない。破棄は免れない」と無罪を認定。

しかし他の3つの事件については有罪として一審の死刑判決を破棄し、無期懲役の判決を言い渡した。

この判決後、被告側、検察側双方が上告している。

(テレビ西日本)