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インサイダーか?米先物市場で謎の巨額取引 トランプ氏の「攻撃5日間延期」発表15分前に“完璧な取引”|FNNプライムオンライン
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インサイダーか?米先物市場で謎の巨額取引 トランプ氏の「攻撃5日間延期」発表15分前に“完璧な取引”

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ニューヨーク時間の3月23日午前6時49分。通常であれば最も静かな時間帯のプレマーケットに、異様な動きが走った。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引されるS&P500eミニ先物の出来高が、この瞬間を境に急増した。それまでの低調な取引環境から明らかに逸脱し、セッションの中でも最大級の出来高を記録したとされる。

巨額取引の15分後に「トランプ大統領の発表」

ほぼ同時刻、原油市場でも同様の動きが確認された。

ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)およびブレント原油先物の取引が急増し、わずか1分の間に取引件数が数倍から数十倍に膨れ上がった。この短時間に動いたポジションは約6200枚(先物契約の単位)、金額にして約5億8000万ドル規模。一部分析では、株価指数先物を含めれば最大15億ドル規模との指摘もある。

注目すべきはその方向である。株価指数先物には大口の買いが入り、原油先物には売りが集中した。戦争リスクの後退を前提とする、いわゆる「リスクオン」の典型的な組み合わせである。 しかしこの時点で、米国とイランの協議や攻撃停止を示唆する公的情報は存在していなかった。市場を動かす明確な材料は確認されていない。

トランプ大統領は自身のSNSでイラン発電所などへの攻撃を5日間延期すると発表(2026年3月23日)
トランプ大統領は自身のSNSでイラン発電所などへの攻撃を5日間延期すると発表(2026年3月23日)
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そして、その約15分後。午前7時5分にトランプ大統領がSNSに投稿する。

「現在進行中の協議の成果を踏まえ、イランの発電所およびエネルギーインフラへの攻撃を5日間延期するよう指示した」

市場は瞬時に反応した。株価は急騰し、原油価格は急落する。わずか数分で、リスク回避からリスク選好へと空気は一変した。

午前6時49分の取引は、この展開を“前提”にしていたかのように一致していた。直前に株を買い、原油を売っていた者は、ほぼノーリスクに近い形で巨額の利益を得たとみられる。試算では、原油側と株式側を合わせて数千万ドル、条件によっては1億ドル規模の利益が、わずか十数分で確定した可能性がある。

通常の市場でこれほどの利益を得るには、高いリスクか長期のポジションが必要となる。だが今回の取引は、そのどちらとも異なる。結果を知っていたかのような“精度”である。

株式市場、原油市場、予測市場で同様の動き

こうした動きに最初に警鐘を鳴らしたのが、「Unusual Whales」と呼ばれる分析アカウントである。ここでいう「クジラ」とは、市場を動かすほどの巨額資金を持つ大口投資家を指す言葉だ。その彼らが今回の取引を「異常」と評価したのは、規模、タイミング、方向の3点が揃っていたためである。

さらに奇妙なのは、同様の動きが予測市場でも確認されている点である。

暗号資産ベースの予測市場「Polymarket」では、米国とイランの停戦や緊張緩和を見込む賭けが、発表前の段階で急増していた。停戦確率は数日で大きく上昇し、新規アカウントによる資金集中も確認されている。

本来、予測市場は公開情報や参加者の見通しを反映するものとされる。だが今回の動きは、むしろ公表前の情報を先取りしていたかのように見える。株式市場、原油市場、そして予測市場。
 異なる3つの市場が、ほぼ同時に同じ方向へ動いていた。

「トランプ氏か?家族か?スタッフか?」民主党議員が糾弾

こうして問題は、避けて通れない一点に収束する。これはインサイダー取引だったのか――現時点で違法行為を裏付ける証拠は示されていない。アルゴリズム取引や偶然の一致という説明も否定はできない。しかし、発表直前というタイミング、巨額の資金、方向の一致、複数市場での同時発生。これらを並べると、「誰かが先に知っていたのではないか」という疑念は消えない。

では、その「誰か」とは何か。クリス・マーフィー上院議員(民主党・コネチカット州)は、Xに次のように投稿した。

「15億ドル。もう一度言おう――15億ドルもの賭けだ。当時行われたどの先物取引よりも巨額だ。 トランプ氏の投稿の5分前。一体誰だったのか?トランプ氏か?家族か?それともホワイトハウスのスタッフか?これは汚職だ。信じがたいほどの汚職だ」

答えはまだ出ていない。ただ一つ言えるのは、市場がもはや単なる価格形成の場ではなく、外交や軍事、政治の決定と直結する構造にあるという現実である。そう感じさせるだけの材料が揃っている以上、「誰が知っていたのか」という問いは、今後も残り続けることになりそうだ。
(執筆:ジャーナリスト 木村太郎)

木村太郎
木村太郎

理屈は後から考える。それは、やはり民主主義とは思惟の多様性だと思うからです。考え方はいっぱいあった方がいい。違う見方を提示する役割、それが僕がやってきたことで、まだまだ世の中には必要なことなんじゃないかとは思っています。
アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー出身。慶応義塾大学法学部卒業。
NHK記者を経験した後、フリージャーナリストに転身。フジテレビ系ニュース番組「ニュースJAPAN」や「FNNスーパーニュース」のコメンテーターを経て、現在は、フジテレビ系「Mr.サンデー」のコメンテーターを務める。

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