学生時代の思い出とともに、いつもそこにあった「制服」。明治時代に誕生してから約150年、時代とともに変化してきた制服の着こなし方をテーマにしたイベント「ニッポン制服クロニクル」が、宮崎アートセンターで開幕した。その見どころをレポート!
日本初の制服は学習院から
1879年(明治12年)、日本初の制服は、学習院で採用された男子の制服。

軍服をモデルにした「詰め襟の学ラン」だった。

一方、当時の女子学生は当初着物姿だったが、動きやすさを求めて「袴(はかま)」スタイルが主流に。

袴にブーツを合わせる着こなしは、当時の女学生にとって憧れの最先端ファッションだった。

大正時代に入ると、いよいよ「セーラー服」が誕生する。イギリス海軍をモデルにしたデザインで、胸元の錨(いかり)マークが特徴的だ。

セーラー服の登場後、男子は学ラン、女子はセーラー服が主流となり、今もなお愛される、制服の代名詞とも言えるスタイルが確立された。
ツッパリ・スケバンからDCブランドまで「着こなし文化」へ突入
1970年代に入ると制服の着こなし方に革命的な変化が起きる。

「なめてんのか!?ごるあ」校則や大人への反発から生まれたヤンキー文化だ。

床に届きそうな長ランや、極端に短い短ラン、バッチバチに決めたリーゼントが流行った。

そして女子は引きずりそうなほど長い超ロングスカートに、クルクルのパーマが流行。今見ると圧倒されるような迫力あるスタイルが展示されている。

1980年代に入ると、制服のモデルチェンジがブームとなる。ブレザーの登場だ。多くの学校で採用されるようになり、中には一流デザイナーが手がけたDCブランドの制服などもあった。色使いがだんだんとおしゃれになってきたのがわかる。
90年代の「コギャル」ブームから多様性の現代へ
1990年代、世紀末の学校現場を席巻したのは「コギャル」文化だった。

「ちょっと何その格好~ チョベリバ~ まじアウトオブ眼中なんだけど~」

ルーズソックスに短いスカート、そして男子の「腰パン」。かつての反抗的なスタイルとはまた違う、独自のファッションとして制服を楽しむ若者たちの姿があった。

2000年代に入ると、一転してカチッとした清潔感のあるスタイルが主流に。制服自体が落ち着いたデザインとなり、パーカーやリュックなど私物のアイテムを取り入れることで、無理せずおしゃれを楽しむスタイルとなっていった。

そして現在は、性別を問わず選べる「ジェンダーレス制服(女子のスラックス採用など)」が増えており、制服は「縛るもの」から「個性を尊重するもの」へと進化を続けている。

会場の一角には、フォトスポットのジャンボ制服も展示されている。
自分の「制服エピソード」を思い出すきっかけに
皆さんの「あの頃」は、どんな制服だっただろうか?

単なる「学校の服」という枠を超え、独自のファッション文化を築いてきた日本の制服。展示されている一着一着には、当時の学生たちの情熱や、社会の空気が色濃く反映されている。会場にあるフォトスポットで「未来の思い出」を作るもよし、展示を通じて「過去の自分」と再会するもよし。進化を続ける制服の奥深い世界を、ぜひその目で確かめてみてほしい。
「ニッポン制服クロニクル」
会場 みやざきアートセンター
期間 3月21日~5月10日
入場料 一般:1000円、中高生:600円、小学生以下:無料(保護者同伴)
(テレビ宮崎)
