岩手県一関市のほぼ中央に位置する川崎町は、薄衣村(うすぎぬむら)と門崎村(かんざきむら)が合併し川崎村として誕生し、2005年に一関市川崎町となった。

長年にわたり岩手県の地名を調べている宍戸敦さんは、次のように説明する。

宍戸敦さん
「川崎という由来は川に面した土地だと思う。合併して川崎村と名付けた理由は、北上川・砂鉄川・千厩川がちょうど流れてくることと、近くに前九年合戦での安倍貞任氏の軍事上の拠点「河崎の柵」があることから新しく川崎村となった」

「河崎の柵跡」がある。安倍貞任はこの地に約4000人の兵を集め朝廷軍との決戦に備えた。
その結果、前九年合戦における「黄海の戦い」で、安倍氏は勝利を収めることとなった。

川崎町の地名に門の崎と書いて「門崎(かんざき)」という地域がある。
宍戸さんは「門崎の由来は川崎と同じように川に面した土地だと考える。ただ地元では次の2つの説が考えられている」と話す。

1つ目は「熊野神社」の前に開けた土地のことだという熊野神社は門崎の石蔵山にある神社だ。
宍戸さんは「『神様の前』という字『神前』が、『門崎』に変わったというものが一つの説」だと話し、もう1つの説を次のように説明した。

宍戸敦さん
「もう1つはこの『河崎の柵』という字が、河が川に変化して、さらに文字を崩して流れるように書いているうちに川という字が門という字に変化して、地名もその時点から『かんざき』に変化したという説が地元では考えられている」

その門崎では「門崎熟成肉」が知られていいる。その熟成肉を使ったメニューを味わえる「丑舎格之進総本店」は、東京にも店舗を展開する「格之進」の本店だ。

丑舎格之進総本店店長 懸田沙織さん
「(門崎熟成肉とは)岩手県産を中心の黒毛和牛を一定期間熟成させたもの」

鮮やかな赤色で刺しが美しく、噛むと柔らかくジュワっと肉汁が出てくるのは熟成肉ならではだ。

この場所に店を構えたことについて懸田さんは「生産者近い川崎町で、生産者と共に食を通じて川崎町に多くの人に来てもらいたい。川崎町に店と本社を設けた」と話す。

続いて「神の前」が由来の一説とされる門崎、その神様がまつられている熊野神社は石蔵山の九合目にあった。
標高356mの石蔵山神社付近の展望台からは山や一関市内を一望できる。

3つの川に面した川崎町は豊かな食と落ち着く景色に彩られた場所だ。

岩手めんこいテレビ
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