2025年3月23日、岡山市南区で「たき火」から山林に燃え移り、記録が残る中では岡山県内で最大となる約486ヘクタールが焼けた山林火災となりました。その火災から1年がたち、火災現場では消防隊員や消防団など約100人が参加し、当時と同じ火災を想定した消火訓練が行われました。

その訓練でも確認したように、山林火災は空からの活動と地上活動の連携が重要になります。上空から任務にあたった消防隊員に「空の火消し」の活動や思いを聞きました。

◆「燃えてるところが多すぎた」大規模な山林火災で消火活動の最前線にいた浅川郁晃さんが受けた衝撃

(岡山市消防局航空隊 浅川郁晃さん)
「どこから消していこうかというのが率直な思い。燃えてるところが多すぎたので」

岡山市消防局航空隊の浅川郁晃さん。1年前の3月23日、岡山市南区で発生した大規模な山林火災で最前線で消火活動にあたった一人です。浅川さんの所属する航空隊は火災や救助要請の際、消防ヘリコプターを使って活動を行います。

◆消防車の通行が困難な火災現場では上空から無線連絡 消火用バケツ「バケット」も活躍

消火に必要な水源が近くにない場合や消防車の通行が困難なケースが多い山林火災。地上の活動が限られるため上空からの活動が重要な役割を担います。

(岡山市消防局航空隊 浅川郁晃さん)
「当時実際に使っていた消火用バケツ。通称バケット。この青いひもが上までつながっていて、そのひもを引っ張ることで下にあるふたが開いて水が出る仕組み。(そして)熱画像装置。無線を通じて地上隊に熱源の場所を伝えて連携をとっていた」

◆ベテラン消防隊員も未経験の火災現場…生活者の思いを背負いつつ「熱源」の位置確認

被害を最小限に抑えるために、上空から、火がくすぶる「熱源」の位置を確認することも重要です。浅川さんは14年の経験を持つベテラン隊員ですが、2025年の山林火災は、これまでに経験したことのない状況だったと言います。

(岡山市消防局航空隊 浅川郁晃さん)
「見える景色全体が煙が上がっていたので、初めて見る景色でした。その地域で生活している人もいてその人の思いも感じながら、早く消したいというのが一番の思い」

◆人的被害ゼロは地上隊と上空との“連携”あってのこと 懸命な消火活動は鎮火まで約20日間続いた

地上と上空が連携した懸命な消火活動は鎮火までの約20日間続けられました。焼失面積は、岡山県内で過去最大となりましたが、ケガ人を出すことはありませんでした。

(岡山市消防局航空隊 浅川郁晃さん)
「消せたときは率直に言うと安心した。鎮火という言葉を聞いて安心した」
「地上隊や他のヘリコプターとも連携ができて人的被害をなくせたと思うので応援をしてもらった機関に感謝の思い」

◆「たった一つの火がまちを変えてしまう」小さな火が人々の暮らしを脅かす猛火にならないための教訓

あの火災から1年。

原因は、伐採した木を燃やした「たき火」だったと結論付けられています。小さな火が人々の暮らしを脅かす猛火となる。火災に立ち向かった1人としてその教訓を今一度、心にとどめてほしいと訴えます。

(岡山市消防局航空隊 浅川郁晃さん)
「たった一つの火がまちを変えてしまうことを知ってもらいたい。火の取り扱いには十分注意してほしい」

岡山放送
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