ドラマのモデルとなって、改めてスポットが当たる松江ゆかりの文豪・小泉八雲。
その「怪談」の世界を体験するイベントが3月21日に島根県出雲市で開かれました。
その舞台は一畑電車の中、「ばたでん」ならぬ「ばけでん」が特別運行です。

出雲市の電鉄出雲市駅。夕暮れのホームに止まっているのは「一畑電車」の貸し切り列車です。

中村友香記者:
電車の中は、ふだんとは違うおどろおどろしい雰囲気に包まれています。

怪しいライティングのなか、車内で待ち受けていたのは小泉八雲に妻のセツ。
それに「雪女」に「耳なし芳一」、「怪談」の主人公たちです。

小泉八雲:
私の名は小泉八雲。もともとは遠い海の向こう、ギリシャやアイルランドという国からやってきました。

やがて電車が動き出し、乗客を前に小説家・小泉八雲が語り始めました。

21日に1日限りで運行された「怪談電車」。
島根県立大学と連携して地域を担う人材育成にも取り組む一畑グループが協力し、一畑電車の愛称「ばたでん」ならぬ「ばけでん」として貸し切り列車を走らせました。

「その女は、雪のように真っ白でした」

真っ白な着物に身を包んだ「雪女」…八雲の「怪談」で紹介された物語です。

夫として暮らした男が、約束を破って吹雪の夜の話をしてしまい、雪女は悲痛な叫びとともに子を残して姿を消します。

企画から脚本・演技までを手がけたのは、県立大学で地域文化を学ぶ学生たち。
電鉄出雲市駅と出雲大社前駅を往復する約1時間余り。乗客は、八雲と妻のセツが紡いだ「怪談」の世界を、演劇を通じて体感します。

続いて登場したのは「耳なし芳一」。
目の見えない琵琶法師「芳一」にかけられた武士の亡霊の呪いをはらうため唱えられるお経…電車の中であることを忘れてしまいそうです。

「ばけでん」の乗客:
「雪女は本で1回見たことがあって、ちょっと知っているところがあった。」
「耳がなくなったところが楽しかったです。」
「ちょっと怖くて、かわいかった。」

島根県立大学人間文化学部・雪女役・森脇愛さん:
皆さんの顔がひきつっていて、私としてはとてもうれしかったです。
怪談には、怖いだけじゃなくて人生のためになることや、共感できることがあるので、身近に感じて広めていきたいです。

島根県立大学人間文化学部・耳なし芳一役・石井大貴さん:
大学生が地域で活動すること自体が、いろんな子どもたちであったり大人の方の刺激になればいいと思います。

県立大学では、小泉八雲が紡いだ妖怪の世界を貴重な地域の資源として生かしいきたいとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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