アメリカとイスラエル、そしてイランの攻撃は激しさを増していますが、中東各地を巻き込んだ攻撃の応酬はいったいどこまで拡大していくのか見ていきます。
まず、新たに攻撃を受けたのは複数のエネルギー関連の施設です。
青井実キャスター:
柳澤さん、エネルギー施設が攻撃対象になっているわけで今回はガスの施設ですが、どう見ますか。
SPキャスター・柳澤秀夫氏:
攻撃を最初にしたのはイスラエルですよね。ペルシャ湾に面したところにあるブシェールの天然ガスですが、ここはイランにとっても大切な施設ですから、体制転換の環境を整えようとするイスラエルにしてみると当然、攻撃してくるだろうと。イランが今度は湾岸諸国の同じようなガス施設を攻撃していますが、これは、やられればやり返しますよ、イスラエルにはこういう攻撃をしていれば西側の皆さん、こういうところから天然ガスを輸入しているところは大変ですよ、と揺さぶりをかけているという。
宮司愛海キャスター:
こういった中でイスラエルはイランの要人にも標的を定めているわけです。例えば、これまでに最高指導者のハメネイ師ですとか、最高安全保障委員会のラリジャニ事務局長、こういった面々が殺害された、死亡したということが明らかになっています。新たにイスラエル軍は、反政府デモの弾圧で重要な役割を果たしていたハティブ情報相を殺害したと明らかにしました。戦時下にあるイランでは今、革命防衛隊などの保守強硬派が主導権を握っているのですが、今回死亡したラリジャニ氏、同じ保守派の中でも政治的な調整などもできる実務型と言われてきた人物です。例えば、過去2019年当時の安倍首相を表敬したり、2026年1月にはロシアの首都モスクワでプーチン大統領とも会談していて、外交の顔というふうにも表現されるような人物だったわけなんですけれども、柳澤さん、こういった人物がイラン側で殺害されることによりさらなる泥沼化といったことも考えられるんでしょうか。
SPキャスター・柳澤秀夫氏:
ラリジャニ氏というのはイランの実質的な外交・軍事の司令塔なんですよね。ですから、彼がいなくなったということになると、アメリカはラリジャニ氏を賞金をかけて殺害するリストの中に載せてはいましたけれども、今後カウンターパートとしてイラン側の誰と向き合えばいいか、見えにくくなるというのはアメリカにとっても頭の痛いところになると思います。
青井実キャスター:
まさにそこでラリジャニ氏とか中枢の人物が相次いで殺害されると、交渉する相手がいなくなってくるわけですよね。そうすると事態は混沌としてしまうわけですが、イスラエルはどう考えているでしょう。
SPキャスター・柳澤秀夫氏:
イスラエルは、交渉なんて毛頭考えてないでしょうね。イランという国が自分たちにとって脅威にならない、核兵器もない、弾道ミサイルもない、そのあと混乱しようがしまいが関係ない。ですから、交渉なんていうことはイスラエルは全く考えていないと思います。
宮司愛海キャスター:
そうした中、他国ができること、停戦は一体誰が担えるのかというところも気になりますが、その辺りどうでしょう。
SPキャスター・柳澤秀夫氏:
これまで核開発を巡る話ではオマーンが中心的な仲介的な役割を果たしていましたが、とにかく今度の戦争というのはアメリカとイランの戦争に見えますけども、実際はイスラエルとイランの戦争が本質的な部分であるとすれば、イスラエルはとにかくイランという国をなくしたいわけですから、交渉ということは現実的じゃないと思います。仲介も無理だと思います。
宮司愛海キャスター:
そんな中で、日本がどういうことができるのか改めて考えなければいけないと思いますが、20日、日米首脳会談が行われます。日本にとってはアメリカとの関係等々、中東外交のバランスを問われる本当に重要な局面を迎えることになります。