日米首脳会談について、トランプ大統領に対して高市首相自身が言う“したたかな外交”はできるのでしょうか。

日程から見ていきます。

日本時間午前11時ごろに、ワシントンDC近郊に高市首相は到着しました。

そして、日本時間の20日未明に日米首脳会談が控えています。

その後、予定されているのが、アメリカ側とのワーキングランチそして、夕食会。

さらに翌日には、戦没者やケネディ大統領が眠るアーリントン墓地での献花。

そして、帰国するという予定になっています。

アメリカの異例の厚遇、狙いはなにか、首脳会談でのアメリカの要求は。

千田淳一FNNワシントン支局長に聞いていきます。

――昼食会と夕食会、両方もてなすというのは異例だというが、この異例のおもてなしの理由はなにか?

千田淳一FNNワシントン支局長:
高市首相は首脳会談とワーキングランチそれから夕食会と少なくとも合わせて3時間はトランプ大統領と一緒に過ごすことになると思います。トランプ大統領はイランへの軍事作戦以降、連日、戦況を分析する時間に相当な時間を割いているという状況ですので、その中での3時間というのは“破格の待遇”といってもいいと思います。実際、トランプ政権の高官に話を伺ってみますと、トランプ大統領にとって日本の存在というのは常にアメリカに寄り添ってくれてどんな時も味方になってくれる国だと、そうした強い思いを持っているという声が聞かれます。特に現在のトランプ政権を取り巻く状況はといいますと、関税政策ですとか、ホルムズ海峡の船舶の護衛を巡りましても、各国との同盟関係というのはガタガタの状況ですので、そんな中でも日本を、高市首相を大切にしたい、そうした思いの表れと言えると思います。また、トランプ政権としましては最大の競争相手となる中国に対しまして、強固な日米同盟を発信する機会にもなりますので、来月以降に延期とはなりましたが、米中首脳会談を見据えたメッセージの発信の場になると考えているとみられます。

そうした中で会談が行われますが、日本にはアラスカ州の原油の増産に協力して、その原油を購入するなどといった交渉カードがあります。

さらに、日本は対米投資の第2弾としてテネシー州などでの次世代小型原子炉の建設や、ペンシルベニア州とテキサス州での天然ガス発電施設などが候補案件に挙がっていて、投資総額は最大10兆円規模に及ぶとされています。

――トランプ大統領が世界各国にホルムズ海峡の護衛を求めているが、日本は自衛隊派遣には慎重な姿勢をとっている。この首脳会談の中でトランプ大統領は日本に対してどんな要求をしてくるのか?

千田淳一FNNワシントン支局長:
今、トランプ大統領の頭の中の大半を占めるのはイランへの軍事作戦とそれに伴う経済と世論の評価となります。それを踏まえていきますと、高市首相に対してはホルムズ海峡での船舶の護衛に関する何らかの対応を求めてくることは確実とみられます。加えて、トランプ大統領はホワイトハウスを訪問する首脳とは、必ずと言っていいほどアメリカへの投資に合意をしていますので、対米投資に関しても高いハードルを突きつけられる可能性もあると思います。また、この首脳会談の冒頭というのはメディアに公開されるというのが通例で、取材するアメリカメディアはトランプ氏の発言をあおる質問をすることもありますし、逆に高市首相に質問するということも十分に考えられますので、高市首相としてはトランプ大統領だけではなくてアメリカメディアの質問にも対応していくことも頭に入れながら会談に臨まないといけない状況になると思います。

――今回の日米首脳会談の成功の鍵はなにか、そしてどこまで得られれば日本として成功と言えるのか?

千田淳一FNNワシントン支局長:
トランプ大統領はホルムズ海峡での船舶の護衛などを巡る各国の対応に、不満で機嫌が悪くて、「これほど機嫌が悪いトランプ大統領は見たことがない」と側近が話すくらいなんですね。その一方で、昨日トランプ大統領と話をしたという側近の話では、「高市首相と会えることを本当に楽しみにしている」という声が聞かれました。一方でアメリカメディアは、トランプ大統領は高市首相に対して、機雷の掃海艇や海上部隊の派遣を要請するとの見通しを伝えているほか、アメリカの同盟国が高市首相の対応を注視する「試金石」となる会談との見方を示しています。そのため、高市首相としては当日のトランプ大統領の雰囲気を見極めながら、何らかの形で日本の貢献を伝えることができれば成功につながってくるのではないかと思います。

機嫌を損ねる事態は避けたいものの、相手はトランプ大統領ということで、国際社会も注目しているトランプ氏への対応、日本として正念場の会談を迎えます。

フジテレビ
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国際取材部
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