皿の上に高々とダイナミックに盛り付けられたブロッコリー。
4月から約半世紀ぶりに「指定野菜」に仲間入りすることになり、新しいメニューも続々と誕生しています。

緑黄色野菜の1つであるブロッコリー。
彩りの良さと癖のない味に加え、ヘルシーで栄養価の高い植物性タンパク質源として、マッチョ&健康志向の女性から高い人気を誇り、出荷量はこの10年で約3割もアップしています。

街では「ブロッコリー好き。週に3回くらい食べてると思います。朝ご飯が多い。電子レンジでもゆでた感じにできる」「子供が好き。ブロッコリーが一番野菜で好き」「筋トレしてる人にはブロッコリーって有名。万能でそのままでも食べられるし、料理に合わせても食べられるし。本当にいいと思う」「体にすごく良いっていうので食べる」などの声が聞かれました。

ネットのレシピ検索サイト「デリッシュキッチン」でも、ブロッコリーの検索頻度がこの6年で1.7倍に上昇。
ブロッコリーをメインにしたギョーザや麻婆ブロッコリーなど、独創的なレシピも人気となっています。

そんなブロッコリー人気を受け、4月から国民の食生活に欠かせない「指定野菜」に加わります。

「指定野菜」とは、消費量が特に多いことから、国が安定供給が必要と認めた野菜のこと。
他にキャベツやトマト、大根、ニンジンなどがあり、今回の追加はジャガイモ以来52年ぶりとなります。

東京・恵比寿にあるのは、店の名前がズバリ“ブロッコリー”という居酒屋「BROc&COLI」。
看板メニューはもちろん、クリーミーなオリジナルドレッシングがたっぷりとかかった「ブロッコリー盛」です。

BROc&COLI・佐渡敏朗店長:
ブロッコリーは1年通して、とても(価格の)変動の大きな野菜の1つ。50年ぶりに指定野菜になって、ブロッコリーの価格がある程度一定になると、お店にとっては大変ありがたく、感謝でいっぱい。

時期によって2倍近くまで価格が変動するブロッコリー。
「指定野菜」になることで安定した供給が見込まれますが、当のブロッコリー農家は今、ピンチを迎えています。

イラン情勢の緊迫による原油の高騰が農業にも暗い影を落としているのです。

石川県内で農業を営む安井ファーム。
年間約200万株を出荷する、北陸でも有数のブロッコリー農家です。

安井ファーム 広報課・土田龍之介さん:
「越冬ブロッコリー」といいまして、冬を越す作型になっています。これから(収穫が)本格化していく感じ。

今はまさに、冬を越した「越冬ブロッコリー」の収穫時期。
その出荷の現場で懸念されているのが資材の高騰です。

安井ファーム 広報課・土田龍之介さん:
ブロッコリーは最適保管温度が0度なので、このように氷詰めする必要がある。そのため主にブロッコリーは(出荷に)発泡スチロールを使う。

ブロッコリーは劣化を抑えるため0度で保管・流通する「コールドチェーン」が基本。
その作業に欠かせない発泡スチロールも石油由来のため、影響は避けられないのではないかというのです。

安井ファーム 広報課・土田龍之介さん:
これが発泡資材庫です。これで今1200箱くらい。(Q.どのくらい使う?)1日1000ケース出荷することもあるので、ピーク時は1日でなくなるようなイメージ。

指定野菜になると、価格が大きく下がった場合、農家には補償金が出ますが、今後予想される資材費高騰への対応は極めて困難だと言わざるを得ないといいます。

安井ファーム 広報課・土田龍之介さん:
野菜の価格が相場で決まってしまうので、対策としては難しいのが現状。