「喉渇いたなぁ〜」

欲しくなったら、すぐに買える!私たちの生活にも溶け込んでいる自動販売機。扱う商品も冷凍食品からスイーツまで進化し続けています。

■ワンプッシュ200円から!香水の自販機

先月、大阪市内の商業施設に登場したのは…

【記者リポート】「こちらの機械なんとボタンを押すとワンプッシュから気軽に香水を試すことができる自販機なんです!いい香り!ウッディな香りがします」

有名ブランドの香りを200円から試すことのできる香水の自販機。これでデートもばっちり!?

【利用者】「お出かけするときにたまに香水つけるの忘れたりとかもあったりするのでこういうのがあったら便利」

■人通りや消費期限から最も「売れやすい」価格を判断する自販機も

さらに…京都市内には、国内にまだ3台しかないという最新の自動販売機が!

並んでいるのは、彩り豊かなサラダ。自販機では鮮度管理が難しそうですが…

【KOMPEITO・塚本晃世さん】「自販機の在庫状況だったり、カメラで撮った人流データなどをもとに価格を自動で調整する機能がついておりまして、次世代型自動販売機と呼ばせていただいております」

なんと、こちらはAIカメラが搭載された自販機!

AIが周辺の人通りや消費期限からその時、最も「売れやすい」価格を判断。例えば、商品の消費期限が近付く人通りも少ない時には、最大で20%値下げするのです。

【KOMPEITO・塚本晃世さん】「なるべくフードロスを出さないということで、回転率を上げたり20パーセントぐらいのフードロス削減に寄与しています。売上も20%ぐらい上がっています」

■ダイドーはおよそ2万台の自動販売機を撤去

進化を続ける自動販売機。しかし、ジュースなどの飲料について街で聞くと…

【10代女性】「(自販機は)あんまり使ってない。やっぱりちょっと高いかな」
【70代女性】「コンビニに行くわね。それかスーパーで買ったり」

【30代・40代男性】「基本的に通販で飲み物は買ってそれを職場に持っていくんですけどそれが無くなった時にやむ無しで(自動販売機で)買ってます」
「値段が何か…もう160円とかしますやん。(笑)」

物価高の中、安い店を利用することで自販機離れが進んでいるようです。実際、ランナーの調べでは「おーいお茶」が160円。「コカ・コーラ」が190円と、管理コストがかかる自販機は割高になってしまうのです。

そんな中、ダイドーはおよそ2万台の自動販売機を撤去する方針を示しました。

2026年1月期の決算で過去最大の赤字303億円を計上したダイドーグループホールディングス。自動販売機が国内飲料事業の売上げの9割を占めていますが、全国にあるおよそ27万台の自販機のうちおよそ2万台を来年度末までに撤去する方針です。

さらポッカサッポロフード&ビバレッジは自動販売機事業をことし10月をめどに売却することを発表。コカ・コーラや伊藤園でも自販機事業の損失額が増えています。

■自販機の利益は「1カ月1万円くらい」

実は近年、普及台数が減少傾向になるなど、自販機事業の苦境が続いているのです。こうした苦境の中、自動販売機を設置する側の売り上げはどう変化しているのでしょうか?店の前に6台設置しているこちらの酒店は…

【伊吹屋・小牟礼隆之店長】「1カ月1万円くらいかな1台の利益としては…ペットボトルはコカ・コーラさんが値上げしちゃったんで、ちょっと高くなりすぎたせいでコカ・コーラの自販機の売上げは減ってます。今週に至っては出せたんが8000円だけだったんで」
(利益で見ると?)
「ほぼないんかなあって」

お酒はスーパーとの価格差が少なく売れ行きは好調なものの、やはりジュースなどについては物価高の打撃が大きいようです。

■「自販機には自販機なりの良さがある」

ただ、売り上げの減少は感じながらも撤去については考えていないといいます。

【伊吹屋・小牟礼隆之店長】「正直スーパーで買った方が全部安いんですよ。でも自販機には自販機なりの良さってのがあると思います。昔ながらのみなさんが気軽に買えると。飲みたいときにぱっと買ってすぐ飲めるそれが一番いいと思いますよ」

便利な生活を支えてきた自動販売機の減少。この事態が起きているのは飲料業界だけなのでしょうか。取材班は自動販売機の設置やメンテナンスを行う会社へ。様々な機種が揃う中でやはり増えているのは…

食品の自動販売機だそうです。

【ユニオンベンディング・橋川隆史社長】「こちらで売ってるものはパンとかカップラーメンとかが多いですね。無人店舗としてみなさん活用されていってます」

食品の自動販売機は特にコロナ禍では非対面式の販売方法として注目され、飲食店の店頭などで導入が広がりましたが…

【ユニオンベンディング・橋川隆史社長】「やっぱり採算がとれなければ撤退されるお客さんも多いですね。自動販売機自体は絶対なくならないものだと思ってますので時代に合わせてどう変化させていくのかずっと考えていきたいと思います」

橋川社長は業界自体の苦しさはあるものの、新たな分野への展開や販路を広げるための模索を続けたいとしています。

■もしもの時に役立つ機能も

私たちの生活の中に溶け込む自動販売機。実は便利なだけでなく、「もしも」の時に役立つ機能も果たしています。

【記者リポ―ト】「何にしよっかな〜迷うな〜うわ!この自動販売機、カメラがついています」

目線の高さにカメラが設置され、地域の見守り機能を果たすものや…
災害時には商品が無料で提供されるものも。

【関西キリンビバレッジサービス・森下秀造さん】「ただ商品を販売するだけでなく自動販売機を通じて地域社会の安全と健康に貢献していきたいと考えています」

いのちを守る「インフラ」の役割も果たす自販機ですが、その減少は今後も加速していくのでしょうか。

【近畿大学経営学部・大内秀二郎教授】「台数が多すぎるのは否定しがたい事実だと思う。台数が減るのはその通りただなくなってしまうとか、店舗や通販に完全に移行するわけではなく、ロケーションをうまく見直しながら重要なポイントで消費者の行動をつかまえる接点として活用されていくのでは」

「どこにでもある」が当たり前の時代。いま一度その意義を見直すときなのかもしれません。

(関西テレビ「newsランナー」2026年3月10日放送)

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