3月8日は女性の生き方やキャリアについて改めて考える「国際女性デー」でした。

こうした中、イット!が注目したのが「465分の68」という数字。
2月の衆院選で当選した議員のうちの女性の人数です。

割合は14.6%で、前回は過去最高で15.7%でしたが、それよりも低かったんです。

なぜ日本で女性議員が増えないのか、その背景を取材しました。

午前8時前、自民党本部に現れたのは藤田ひかる議員(35)。

2月の衆院選で初当選した35歳の藤田議員は、夏に第1子を出産予定で、かばんにはマタニティーマークが。
当選して1カ月、党の会議や国会に出席する日々ですが、注目を集めたのは選挙期間中に妊娠を公表したことでした。

藤田ひかる議員(2月2日):
私、今回妊娠中の選挙になります。妊娠中の人間が国政選挙をやること、史上初なんです。

この公表に「当選しても産休に入って仕事しないつもりか」などといった心ない声も一部から受けましたが、藤田議員は「私は諦めません。諦めずに挑戦をします。私のような当事者の声が地域の未来、日本の未来を開くために必要だと思っているからです。“無理せず頑張る。しかし、働く!”」と訴えました。

そして、高市首相も応援演説に駆けつけ、「私も命がけで彼女を応援したい。彼女ほどすごい人はいない」と語りました。

妊娠中での選挙戦に取り組み、見事、初当選した藤田氏。

2月に世界に発信されたニューヨーク・タイムズの記事では、「妊娠中の女性が国政に挑むことが珍しい日本で藤田ひかるは際立った存在だ」と報じられました。

政治か出産・育児か、二者択一を迫られるような政界に一石を投じた藤田議員ですが、当選後、どんな活動をしているのでしょうか。

1日、藤田議員の姿は地元・長野県にありました。

平日は国会、週末は地元と往復する生活で、この日は地域のイベントを4件はしご。
会合でのあいさつや地域の人との意見交換を行いました。

こうした地元での活動は有権者との大事な交流の場で、いつ解散があるか分からない衆議院議員にとっては、次の選挙を見据えても欠かせないものです。

ただ、妊婦には体の負担が心配なところ。

藤田議員に聞くと「今はいわゆる安定期で、体が割と無理なく動かせる時期なので、そういう時期(安定期)にできるだけ無理なく回ろうと、週末は予定入れてます」と話しました。

一方、今後の予定については、「地元との往復をやってはいけない時期が来ると思うので、地元活動と国会での活動を両立できるように、体の様子を見ながら、自分自身のこれからの活動の内容も見極めながら考えていきたい」と語りました。

前向きに語る藤田議員ですが、妊娠を公表しての出馬の際には、やはり不安もあったといいます。

藤田ひかる議員:
妊娠したら選挙戦えないから出馬するな、出馬は辞めた方がいいんじゃないかとか、支部長取り消しとか、わからないですけど、最悪のケースとして、それくらい私は不安だった。

そもそも日本の国会議員の数に占める女性の割合は14.6%、世界188カ国146位です。
G7(主要7カ国)の中でも最下位で、女性政策や子育て政策の推進力を落とす要因とも指摘されています。

議員の出産や育児に関する制度の整備も整っておらず、藤田議員はこうした不安も女性が増えない背景の1つだと指摘します。

藤田ひかる議員:
産休の女性議員、育休の議員から(個人的に)聞かないとわからない。実際に「休んでいても出てました」など、そういう話も聞くので、見えないゆえの不安はある。制度を整えることと同時に、どうやってきたか見える化していくのが大事。

こうした環境整備について調べてみると、4年前に衆議院議員に対して行われたアンケート調査でも、女性議員が増えない理由について、「産休や育休、オンラインでの議会出席など環境整備が不十分」との指摘が出ていました。

このアンケートにはさらに、「ドブ板と呼ばれる選挙活動が時間と肉体を消耗し女性に不利」「休むことは議席を失うリスクに直結する」などの指摘もみられました。

そして、「女性議員を確保するためにどのような仕組みが必要か」との設問には、ずらっと「クオータ制」の文字が並びました。

クオータ制とは、法律などで女性の候補者や議員の比率を決めるシステムで、フランスや韓国などが導入しています。

こうした意見も踏まえ、自民党は3年前の岸田政権の時に、2033年までに当時11%だった女性議員の比率を30%まで引き上げる目標を設定しました。

一部の選挙区で女性限定での候補者公募を初めて行うなど取り組みを進めています。

先週取材したのは、自民党東京都連の女性局の会合。
そのトップを務めるのが丸川珠代議員です。

現在、中学生の息子を育てながらの日々ですが、女性候補者を増やすには、やはり環境づくりが大切だと指摘します。

丸川珠代議員:
土日は必ず出ていかなきゃいけないし、朝は駅に立たなきゃいけない。お弁当を作ったり、学校に送り出す時間は駅に立つ時間と完全にかぶっているので、相当工夫をして、助けてもらって、努力しないと実現しない。

こうした中、今回の衆議院選挙では、女性候補者の割合は過去最高の24.4%となるなど、増加に向けた兆しは見え始めています。

藤田議員は「ロールモデルの数が今、圧倒的に少ないので、母数を増やしていかなきゃいけない。候補者も“子育て終わった”“子供を持たない選択している”人たちだけではなくて、出産を考えている女性も候補者にしていくことも大事なことなのかなとは思っています」と話しました。